2004 Fiscal Year Annual Research Report
抗癌剤耐性に関与する糖鎖抗原の改変によるmodulation therapyの開発
Project/Area Number |
13557095
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
浅尾 高行 群馬大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (40212469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑野 博行 群馬大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90186560)
志村 龍男 群馬大学, 医学部, 助手 (00282393)
矢澤 伸 日本抗体研究所, 副所長
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Keywords | 5FU / がん転移 / 糖転移酵素 / 抗がん剤耐性 / moduration therapy / リポソーム / アポトーシス |
Research Abstract |
1.臨床例における免疫組織学的検討 αFucosyl基を認識する抗体、レクチンを用いた免疫組織染色を大腸癌の組織献体を用いて行った。左側大腸では通常糖鎖抗原の発現が減弱するが正常の粘膜で認められた。 糖鎖抗原であるA抗原やB抗原の発現が癌組織に発現することが認められた。これは癌組織における特異的は抗原の発現と関係することが期待された。しかし、これらの抗原と予後や抗ガン剤の感受性との関係は見いだせなかった。 2.GlcNac含有糖鎖による細胞増殖に及ぼす効果の検討 Fucose-Gal-CholestanoleよりもInvitroで細胞増殖を抑制する糖鎖として末端にGlcNacを有するオリゴ糖が細胞にアポトーシスを誘導することが明らかとなった。 これは、マウス大腸癌Cell Line、人食道癌、大腸癌の細胞株においても同様の結果が認められた。またオリゴ糖単独では作用が無く、Cho 1等の脂質が必要であった。 蛍光物質でラベルした糖鎖構造を細胞に投与すると、細胞質に集積することが認められ、おそらく糖鎖の合成の場であるゴルジに集まり細胞自体の糖鎖合成系に影響を与えていることが示唆された。今後、抗ガン剤の耐性というばかりでなく糖鎖を含む抗腫瘍剤の開発につながる結果である。
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Research Products
(1 results)