2001 Fiscal Year Annual Research Report
内因性光学イメージング法と光ファイバーセンシングを応用した術中脳機能内視鏡の開発
Project/Area Number |
13557114
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
佐藤 勝重 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80291342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 喜久郎 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50014238)
成相 直 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (00228090)
佐藤 容子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (70251501)
津村 治邦 (株)三啓, バイオメディカル部, 研究部長
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Keywords | 光学的計測法 / 内因性光学シグナル / 光ファイバー / 脳外科 / イメージング / 脳機能内視鏡 / 術中計測 / 中枢神経機能 |
Research Abstract |
脳腫瘍の外科的手術において、正常組織と腫瘍との境界がどこにあるのか、切除範囲をどう決めたらよいのかという問題は、患者の術後の神経機能を最大限に保持するために極めて重要な問題である。しかし、現在、治療で用いられている検査法は空間・時間分解能ともまだ十分ではない。 本研究では光ファイバーセンシングの技術と、内因性光学イメージング法を組み合わせて、脳深部から神経活動をモニターできる新しい術中神経機能計測システムを開発することを目的とする。 本年度は、以下の2点について検討した。 (1)脳機能内視鏡の開発:開発しようとした脳機能内視鏡は、光源、検出系、記録系、モニターから構成される。光源には、リプルノイズのない高出力のタングステン・ハロゲンランプを用い、これを直流安定化電源で駆動した。検出系は、光ファイバーと光量差差分増幅装置(Imager2001)からなり、光ファイバーとしては、ファイバープレート顕微鏡を用いた。この際、ファイバーの径を細くしすぎると光量が少なくなりノイズが大きくなるので、脳溝に挿入可能な範囲でなるべく太いものに設計した。ファイバープレート顕微鏡の機械側端には対物レンズを付け、さらに光量差差分増幅装置の高速CCDカメラとのコネクターを作成した。記録系としては、高速のコンピュータを用い、測定時間ができる限り短くなるようにした。 (2)イメージングソフトウェアの開発:手術中の測定時間はできる限り短い方が患者への負担が軽くなるので、リアルタイムでイメージングできるようなソフトウェアの開発を行った。また、脳表面からの記録を組み合わせて、脳機能を三次元で表示するソフトウェアの開発も行った。 これらの点に関しては、次年度も改良を進める予定である。
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Research Products
(12 results)
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[Publications] Momose-Sato Y. et al.: "Optical approaches to embryonic development of neural function in the brainstem"Progress in Neurobiology. 63. 151-197 (2001)
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[Publications] Momose-Sato Y. et al.: "Spreading depolarization waves triggered by vagal stimulation in the embryonic chick brain : optical cvidence for intercellular communication in the developing CNS"Neuroscience. 102. 245-162 (2001)
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[Publications] Mochida H. et al.: "Multiple-site optical recording reveals embryonic organization of synaptic networks in the chick spinal cord"European Journal of Neuroscience. 13. 1547-1558 (2001)
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[Publications] Mochida H. et al.: "Optical imaging of spreading depolarization waves triggered by spinal nerve stimulation in the chick embryo : Possible mechunisms for large-scale coactivation of the CNS"European Journal of Neuroscience. 14. 809-820 (2001)
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[Publications] Yazawa I, et al.: "Devclopmental changes in trial-to-trial variations in whisker barrel responses studied using intrinsic optical imaging : Comparison between noral and de-whiskered rats"Joumal of Neurophysiology. 86. 392-401 (2001)
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[Publications] Sato K. et al.: "Optical responses to micro-application of GABA agonists in the embryonic chick brain stem"Neuro Report. 12. 95-98 (2001)
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[Publications] Mochida H. et al.: "Effects of anisomycin on LTP in the hippocampal CAl : Long-term analysis using optical recording"Neuro Report. 12. 987-991 (2001)
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[Publications] Satt K. et al.: "Intraoperative intrinsic optical imaging of neuronal activity from subdivisions of the human primary somatosensory cortex"Cerebral Cortex. 12. 269-280 (2002)
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[Publications] Sato K. et al.: "Optical approaches to functional organization of glossopharyngeal and vagal motor nuclci in the embry onick hindbrain"Journal of Neurophysiology. (in press). (2002)
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[Publications] 佐藤容子, 他: "自律神経系の機能的解析における光学的計測法の適用"自律神経. 38. 270-278 (2001)
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[Publications] 佐々木真一, 他: "末梢神経刺激により脊髄に誘発されたニューロン応答の内因性光学イメージング"脊髄電気診断学. 23. 38-42 (2001)
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[Publications] 佐藤勝重: "ブレインサイエンス・レビュー2001"医学書院. 292 (2001)