2003 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌のヒト骨転移モデルの確立と新たな治療戦略の開発
Project/Area Number |
13557136
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Research Institution | KEIO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
村井 勝 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90101956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 健人 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (60230463)
大家 基嗣 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (00213885)
中島 淳 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (10167546)
伊藤 文雄 武田薬品・創薬科学研究所
穂積 信道 東京理科大学, 生命科学研究所, 教授 (60051744)
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Keywords | VEGF / ヒト腫瘍血管新生 / NFκB / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
血管新生因子であるVEGFの可溶性受容体であるFlt1-hFcを前立腺癌培養株であるPC3、JCA-1にリポフェクション法で発現させた。PC3細胞における24時間後のIgGはcontrol群1.2mg/dl,リポフェクションのみ群1.0mg/dl,トランスフェクタント群では655mg/dl,JCA-1細胞ではそれぞれ0.9mg/dl,0.9mg/dl,807mg/dlであり、両細胞のトランスフェクタント群で有意に上清中のIgGが増加していた。一方、上清中のVEGFはPC3細胞ではそれぞれ4899pg/ml,4752pg/ml,1025pg/mlであり、JCA-1細胞では8825pg/ml,8052pg/ml,4021pg/mlであり、両細胞のトランスフェクタント群において有意に上清中のVEGF値が低下していた。VEGFなどは前立腺癌だけでなく造血系悪性腫瘍患者の血清中にも見出される。サリドマイド投与による多発性骨髄腫に対する治療効果をMicrovessel Density(MDV)を測定し検討した。サリドマイド投与により血清中のFGFとVEGFの値は減少し、また骨髄のMVD値は約30%のケースで減少した。これらの結果はサリドマイドはFGFやVEGF産生を減少させることにより治療効果を発揮することを示唆している。ホルモン抵抗性前立腺癌がTNFαに抵抗性を示すのはNFκBがアポトーシスを抑制していることに関係している。前立腺癌細胞株であるPC3,DU145,JCA-1細胞において恒常的に発現しているNFκBを新規NFκB阻害剤であるDHMEQは抑制し、Bcl-2やBcl-xLの発現ならびにIκBα蛋白の発現には影響を示さなかった。この新規NFκB阻害剤は時間依存性ならびに濃度依存性にこれらの細胞に対して抗腫瘍効果を示し、新規NFκB阻害剤が新たな治療戦略となりうることが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Horiguchi Y, Murai M, et al.: "Antitumor effect of a novel nuclear factor-kappa B activation inhibitor in bladder cancer cells."Expert Rev Anticancer Ther.. 3(6). 793-793 (2003)
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[Publications] Du W, Yamada T, et al.: "Tumor angiogenesis in the bone marrow of multiple myeloma patients and its alteration by thalidomide treatment."Pathol.Int.. (in press). (2004)
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[Publications] Kohyama M, Hozumi N, et al.: "ICOS dependent IL-10 production by regulatory T cells specific for self-antigen."Proc.Natl.Acad.Sci.USA.. (in press). (2004)