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2001 Fiscal Year Annual Research Report

鼓膜面に留置した軽量コイルにより加振する新駆動方式補聴システムの開発

Research Project

Project/Area Number 13557143
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

小池 卓二  東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (10282097)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 川瀬 哲明  東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (50169728)
松木 英敏  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70134020)
和田 仁  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30111264)
舘野 誠  リオン株式会社, 聴能技術部, 次長(研究職)
Keywords中耳 / 補聴器 / 電磁誘導 / 鼓膜 / 耳小骨 / 伝音特性
Research Abstract

本研究では,非侵襲かつ高効率な,新たな駆動方式を用いた補聴システムの開発を目的とし,その第一段階として,補聴システムの主要部分をなすトランスデューサ部を提案・試作し,その補聴効果の評価を試みた.
トランスデューサはオイルを用いて鼓膜面上に貼り付けた振動コイル,および外耳道内に固定した磁石で構成した.振動コイルには,電磁誘導を用いた2つのコイルを電流源として,音響信号に相当する交流電流を流した.振動コイルに交流電流が流れると,コイルの内部に磁界が生じ,永久磁石の磁界との作用により,振動コイルには鼓膜を加振する力が生じる.振動コイルは軽量で慣性が小さいため,高周波数でも効率よく振動する.
この原理を基に,数種のトランスデューサを試作し,実際の動物の生体内に組み込んで,誘発電位検査装置により,トランスデューサに与えた電気信号が中耳振動,内耳へと効率的に伝達されることを検証した.今回計測した誘発電位は蝸牛マイクロホン電位(cochlear microphonic : CM)と呼ばれ,蝸牛内の有毛細胞の活動を反映した電位であり,その振幅は蝸牛入力音圧に比例する.
麻酔をかけたモルモットの中耳にトランスデューサを組み込み,蝸牛にCM計測用の電極を置き,80mAの交流電流を流してトランスデューサを駆動した場合に蝸牛内から誘発されるCMを計測した.その振幅を解析した結果,今回試作したトランスデューサによる出力は70dB HLまでの高度感音性難聴の患者の聴力改善に有効であることが示された.また,入力波形に対するトランスデューサの応答性は従来のイヤホンのものに比べて優れており,ひずみが少ないことも明らかとなった.

URL: 

Published: 2003-09-12   Modified: 2016-04-21  

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