2002 Fiscal Year Annual Research Report
酸化ストレスタンパク質を用いた口腔腫瘍マーカーの開発
Project/Area Number |
13557173
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉田 廣 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (80014330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鬼澤 浩司郎 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (60194578)
柳川 徹 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10312852)
小村 健 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合科・口腔機能再構築学系・口腔機能再建学分野, 教授 (10334434)
遊佐 浩 筑波大学, 臨床医学系, 助手 (40292560)
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Keywords | ヘムオキシゲナーゼI / ペルオキシレドキシンI / ストレスタンパク質 |
Research Abstract |
本年度は、舌癌新鮮例132例のバイオシーに対し、酸化ストレスタンパク質のうち、ペルオキシレドキシンI(PrxI)を候補として選択し、ヒトPagと交差性を持つ抗MSP23ラビットポリクローナル抗体を用いてLsAB法で免疫染色をおこなった。それらの発現の程度を肉眼的に判定し、発現群と非発現群に分類し、臨床病態との分析、とくに、TNM分類、進展形式、頚部リンパ節転移の有無、原発巣の再発、頚部リンパ節の再発などとの関連の分析を試みた。ペルオキシレドキシンIの発現群と非発現群に分類した場合、発現群は原発巣の再発との関連が有意に見いだされた。また、ロジスティック解析によって、リンパ節郭清を変数に組み入れ補正したところ、原発巣の再発と頚部リンパ節の再発のオッズ比は3〜5.5となり、発現群では再発の可能性が上昇することがわかった。以上から、PrxIは、従来の増殖のマーカーなどと並び、新しい腫瘍のviabilityを評価するマーカーとなりうることがわかった。試薬の開発についてはヒトペルオキシレドキシン(Prx)Iモノクローナル抗体について製作を継続し、前年度までに免疫をおこなったマウスの脾臓を採取し、リンパ球を取り出しミエローマ細胞とフユージョンさせ、HAT選択でハイブリドーマをスクリーニングし、モノクローナル抗体を完成させた。 (前年度のヘムオキシゲナーゼについては、現在投稿中。また、本年度のPrxIについては現在投稿準備中である。)
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