2003 Fiscal Year Annual Research Report
水分泌細胞特異的新規蛋白質parchorinをターゲットとした病態モデルの開発
Project/Area Number |
13557220
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Research Institution | National Institute of Health Sciences |
Principal Investigator |
漆谷 徹郎 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (40262159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長尾 拓 国立医薬品食品衛生研究所, 所長 (30217971)
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Keywords | parchorin / ノックアウトマウス / CLICファミリー蛋白質 |
Research Abstract |
本年度の目的は,parchorinノックアウトマウスの作成であった.前年度に解析・決定したマウスparchorinのcDNA全塩基配列から,マウスゲノム上の位置として,16番染色体の特定部分を決定することができた.この部分はヒトでは23番染色体に対応し,ダウン症との関連が興味深い.ゲノム情報やPCRの結果などから,parchorinにスプライシングバリアントが存在する可能性はほとんど無いと考えられた。マウスparchorinはその特徴的なN末配列がほとんどすべて第1エクソンに含まれていたため,ノックアウトストラテジーとして,第1エクソンをターゲティングすることに決定した。parchorinは水分移動が盛んな組織に分布しているため,embryonic lethalとなる可能性が考えられたため,Cre/lox系によるコンディショナルノックアウを採用することにした.マウスゲノムライブラリーよりparchorin第1エクソンを含むBACクローンを単離し,ターゲティングベクターとして,第1エクソシをloxPではさみ,GPK-neoにつなげたものを作成し,常法によりES細胞に導入した.G418耐性クローンを得てaggregateを作成し,キメラマウスを出産させた.PCRにより,germ line transmissionが確認されたマウスをFLPe/CAG-Creマウスと掛け合わせ,現在ノックアウトマウスの出生を待っているところである.今年度申請者に所属の異動があったため,実験に大きな遅延が生じ,ノックアウトマウスのフェノタイプ解析までには至らなかったが,当初の目的は達成された.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] J.Matsukawa, K.Nakayama, T.Nagao, H.Ichijo, T.Urushidani.: "Role of ADP-ribosylation factor 6 in gastric acid secretion."J.Biol.Chem.. 278. 36470-36475 (2003)
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[Publications] K.Tashiro, T.Nagao, H.Kurose, H.Ichijo, T.Urushidani.: "Role of Rho in rabbit parietal cell."J.Cell.Physiol.. 197. 409-417 (2003)