2002 Fiscal Year Annual Research Report
患者との情報共有を支援する電子看護記録システムの開発研究
Project/Area Number |
13557229
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
水流 聡子 広島大学, 医学部, 助教授 (80177328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石垣 恭子 島根医科大学, 医学部, 教授 (20253619)
江川 隆子 大阪大学, 医学部, 教授 (40193990)
中西 睦子 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (00070681)
津久間 秀彦 広島大学, 医学部附属病院, 助教授 (10222134)
石川 澄 広島大学, 医学部附属病院, 教授 (30168190)
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Keywords | 電子カルテ / 看護記録 / 病院情報システム / 情報共有 / チーム医療 |
Research Abstract |
本研究では、患者とのコミュニケーションをより深める機能を有する、汎用性のあるモデルシステムを開発する。また研究分担者の所属する大学病院の臨床現場で試用し、評価することを予定している。 平成14年度は、他の研究との協同作業を通して、電子カルテシステム全体を包括的に理解するためのClinical Management System(CMS)を考案し、その中に必要とする「業務支援システム部分」と「思考支援システム部分」のツールを設計した。前者では、「複数患者スケジュール」と「詳細患者スケジュール」を、また後者では、「電子経過表」と「電子経過記録」を設計した。「複数患者スケジュール」と「詳細患者スケジュール」では、医師と看護師から、オーダが入力されるたびに更新・表示されていく。また「電子経過表」には、「複数患者スケジュール」「詳細患者スケジュール」上の、あるオーダを実施すると、それが「電子経過表」に反映される。「電子経過表」の構造は、既存の経過表を基本とするが、電子化のメリットとして、多量の情報を実施時間と実施者のデータを反映させて記録でき、これが全体のケア総括となり得ると判断された。 またこれらのシステムを使って、看護師が実施入力していくためには、看護師がケアを実施するときに参照・入力できるベッドサイド環境が必要となる。個々の看護師の標準装備として、専用ワゴンの開発を行い、その上に無線ランで接続されたノートパソコン・バーコードリーダーを設定した。またナースコール連動型のPHSを個々の看護師が所有することで、患者からのナースコール・医師からの指示変更等に、安全に対処できる可能性が高くなると判断された。他方、患者のベッドサイドにテレビ対応型のアーム付端末を設置し、患者スケジュール・電子経過表を参照可能とすることで、患者との情報共有が実現する。これによって本研究課題の目的が達せられる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 水流聡子, 津久間秀彦, 岩田則和, 田中武志, 丹根一夫, 石川澄, 他: "病院のリエンジニアリングを支援する電子診療看護記録の設計-質保証を実現するPOMRとSOMRのリンク-"第22回医療情報学連合大会. 384-385 (2002)
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[Publications] 溝上五十鈴, 水流聡子, 才野原照子, 津久間秀彦, 石川 澄, 他: "高度先進病院における総合病床管理システムの設計"第22回医療情報学連合大会. 503-504 (2002)
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[Publications] 河村明江, 水流聡子, 津久間秀彦, 岩田則和, 田中武志, 石川 澄, 他: "医療の安全・効果・効率を支援するベッドサイド情報システム環境の整備"第22回医療情報学連合大会. 756-757 (2002)
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[Publications] 新谷 公伸, 家護谷 五月, 水流 聡子, 津久間 秀彦, 石川 澄: "SPD支援情報システムの開発-行為・情報・物流の一環化による病院運営のリエンジニアリング-"第22回医療情報学連合大会. 554-555 (2002)