2001 Fiscal Year Annual Research Report
3次元ファッション・ファクトリ・ブティックのシステム開発(その1)IT革命に対応した消費者にやさしい婦人服選択支援のための3次元人体形状把握・着心地評価・デザイン選択情報の構築とシステム化
Project/Area Number |
13558006
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
増田 智恵 三重大学, 教育学部, 助教授 (60132437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 秀彦 産業技術総合研究所, 物質プロセス研究部門, 主任研究員
渡辺 澄子 松坂大学短期大学部, 生活科学科, 教授 (90071141)
今岡 春樹 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (00223321)
乾 滋 産業技術総合研究所, 物質プロセス研究部門, 主任研究員
庭屋 晴夫 産業技術総合研究所, 物質プロセス研究部門, 主任研究員
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Keywords | 成人女子 / 非接触3次元人体計測器の開発 / 3次元人体曲面形状 / 空隙量の色表示 / 点集中のガウスの曲率・測地的曲率・平均曲率の色表示 / デザインイメージ用語分類 / デザイン評価 / 着装シミュレーション |
Research Abstract |
平成13年度の研究成果は次の通りである。 1.非接触3次元人体計測器の計測時間を従来の32秒から10秒に短縮,価格も本研究で購入可能価格のモデルをメーカーと協力し開発,汎用化を図った。そのため科研採用から機器の購入と設定までに7ケ月を要し計測実施がやや遅れ,予算の都合上計測データ演算,人体のシュミレーション化用の高価なソフトなど購入できなかった。現在までに,開発した人体計測器による人体計測設定基準点の設定,計測用シールや計測精度の良い反射しない下着の選択などの環境を予備実験を実施して決定,モデル51名の計測を実施した。また,計測データ演算,人体のシュミレーション化,計測点の自動抽出から胴部の近似三角多面体用のための基準点の自動設定などのソフト開発を行った。 2.成人女子の3次元体表面形状の体形抽出と情報化のため,現在計測した3次元体表面の点集中のガウスの曲率,点集中の測地的曲率,点集中の平均曲率,体積など衣服設計用の人体形状把握と凸包による立体裁断的密着包衣の自動作成などの検討をして,曲率や体積による色表示や体表面と密着包衣の展開図作成用のソフト開発を進めている。同時に,得られた3次元人体形状の視覚的な評価方法,体型分類の方法についても検討中である。3.非接触3次元人体計測器の開発のため計測スタートの遅延と予算の関係で,予定の着心地評価のための3次元衣服内空隙量と衣服圧・感覚的着心地との関係に関するデータ抽出機器の設備が不足し,標準モデルの静止時体表面と基本衣服着用時の3次元形状との衣服内空隙量は求められなかった。しかし,2.で自動作成した密着包衣と体表面との間の空隙量については算出し,カラーシュミレーションによる表示をした。また,後の4.のデザイン服の3次元着装シミュレーションでの空隙量による衣服圧服圧予測などからの感覚的着心地の評価などの検討をして,この着心地を着装シミュレーションで視覚的に色のグレードで表示可能として,消費者支援システムにまで応用できるように現在検討している。 4.衣服着装シミュレーションでのデザイン評価と着心地による衣服選択支援システムの構築のため,デザイン評価のための用語を若年女子を対象の雑誌から抽出,約130名にデザインイメージ用語の類似度を調査し,クラスタ分析により用語分類を行った。また,イメージ用語を抽出したデザイン服についても類似度別に分類した。分類した基本のイメージ用語に対応したデザイン服を3次元上の着装シミュレーションで表示できるように現在検討しており,このデザイン服の3次元着装シミュレーションを約100名で評価し,デザイン選択支援のための情報とすることを進めている。
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