2003 Fiscal Year Annual Research Report
情報活用能力の学習モデルに基づく普通教科「情報」の教材開発支援システム
Project/Area Number |
13558013
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松田 稔樹 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (60173845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 和弘 中京大学, 情報科学部, 講師 (00236267)
波多野 和彦 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (50198751)
野村 泰朗 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (30312911)
玉田 和恵 東京経営短期大学, 経営情報学科, 講師 (20299902)
久東 光代 日本女子大学, 人間社会学部, 講師 (10234444)
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Keywords | 普通教科「情報」 / 教授活動ゲーム / 学習評価 / 教材開発 / 支援システム / 情報活用能力 / 学習モデル / 情報的な見方・考え方 |
Research Abstract |
今年度は研究最終年度であり、これまでの研究成果を整理・体系化しながら、高等学校現場や教員養成の場に研究成果を普及させるための方策等を検討した。具体的には、以下のことを行った。 1.「問題解決力」分野については、平成13年度に東工大工学部附属工高で行った授業実践の課題を分析し、教授活動ゲームを用いて「情報的な見方・考え方」の習得状況を評価できるようにするための問題解決過程のモデル化を行った。また、その結果に基づき、情報Bの(1)ア、(3)アについて、具体的な教材の開発と評価実験を行った。 2.さらに、1の課題分析・教材開発のモデルを情報科教育法の授業で学生に指導し、「情報的な見方・考え方」に着目した教材設計ができるようになることを確認した。 3.「表現・コミュニケーション能力」分野についても、問題解決力分野と同様のアプローチで教授活動ゲームを用いた教材の開発を行った。具体的に開発した教材は、調査・実験データを表計算ソフトウェアを用いて分析しながら、プレゼンテーションやレポートにまとめるという課題である。また、これらの課題を行う前提として、「知識・理解」や「技能・表現」に関する評価・助言を行うための個別学習教材も教授活動ゲームで開発した。 4.「情報モラル」分野については、これまでに開発してきた指導法が、道徳的規範知識をある程度身につけていることを前提にしているため、まず、道徳的規範知識の習得状況によって学習者を分類するための尺度を作成した。また、分類に応じて効果的な指導を行うための個別学習用教材を教授活動ゲームを用いて開発し、効果を検証した。 5.1〜4の研究成果を関連づけ、成果を普及させる方法として、1〜4で開発した各種評価課題やそれを用いた授業の指導計画をデータベース化し、それらに基づいて課題や授業の改善について討論を行い、授業への理解を深めるための支援システムを開発した。
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Research Products
(12 results)
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[Publications] Toshiki MATSUDA: "Instructional Activities Game : a Tool for Teacher Training and Research into Teaching."Proc.of the 34th Annual Conference of the ISAGA. 295-304 (2003)
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[Publications] Rie Emoto: "Educational Game to Train "Informatical and Systematical Thinking.""Proc.of the 34th Annual Conference of the ISAGA. 413-422 (2003)
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[Publications] Kazue Tamada: "Simulation system for training judgment on information morals."Proc.of the 34th Annual Conference of the ISAGA. 507-516 (2003)
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[Publications] Mitsuyo Kuto: "Report Writing Simulator : a Tool for Training "Informatical and Systematical Thinking.""Program & Abstracts of 34th Annual Conference of the ISAGA. 68-68 (2003)
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[Publications] 古田貴久: "情報化時代におけるプライバシーに対する中学生と大人の意識構造の比較"日本教育工学会論文誌. 27・2. 155-163 (2003)
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[Publications] 松田稔樹: "普通教科「情報」で指導すべき「情報的な見方・考え方」"東京都高等学校情報教育研究会2003年度研究大会. 44-47 (2003)
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[Publications] 松田稔樹: "普通教科「情報」の大学入試での扱いに関する代替案"日本教育工学会第19回大会講演論文集. 3-4 (2003)
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[Publications] 中山洋: "情報モラル教育の支援を目的としたバーチャルリアリティ設定場面の開発と評価"日本教育工学会第19回大会講演論文集. 13-14 (2003)
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[Publications] 玉田和恵: "道徳的規範知識・情報技術の知識・合理的判断の知識による情報モラル指導法の評価"日本教育工学会第19回大会講演論文集. 295-296 (2003)
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[Publications] 江本理恵: "「情報的な見方・考え方」の測定・評価を目的とした普通教科「情報」用ゲーム教材の開発"日本シミュレーション&ゲーミング学会2003年度秋季全国大会論文集. 76-81 (2003)
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[Publications] 松田稔樹: "普通教科「情報」の指導・評価能力を高めるための討論支援システム"日本教育工学会研究会報告集. JET04-2(発表予定). (2004)
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[Publications] 久東光代: "「情報的な見方・考え方」を育成するためのゲーム教材の開発〜データ分析を伴うレポート作成を題材として〜"日本教育工学会研究会報告集. JET04-2(発表予定). (2004)