多様な入出力機器に対応した点字楽譜学習支援システムの開発とその実用化

2002 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13558017
• Research Institution: Osaka Kyoiku University
• Principal Investigator: 橋本 孝之 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (30026273)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 高橋 登 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (00188038) ; 山本 利和 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (20200826) ; 宮本 弘子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (40127345) ; 大崎 早苗 (社福)日本ライトハウス, 点字情報技術センター, 研究員
• Keywords: 点字楽譜 / 学習支援 / システム / 点字楽譜化 / 墨字楽譜化 / マルチメディア / 実用化

Research Abstract

点字楽譜表記法に則り、視覚障害者が容易に学習でき、かつマルチメディア性、即時性などの観点からも優れた点字楽譜学習支援システム(「墨字楽譜の点字楽譜化システム」+「点字楽譜の墨字楽譜化システム」)を開発、実用化すると共に、その利用における教育学的意義を検証、考察することが本研究の目的であり、本年度は前年度において開発したシステムを改良すると共に、下記の機能をシステムに組み込むことで一層の実用化を進めた。
(1)晴眼者(教師)ならば、あたかも画面と対話する感覚で入力作業(楽譜制作)が出来、これにより、教師は教えたい内容に即した音符や記号などを適宜生徒の前で臨機応変に入力でき、リアルタイムで翻訳されたその点字音符などを、生徒は点字ピンディスプレイ上で触読・判断できる「墨字楽譜の点字楽譜化システム」を改良すると共に、下記の機能を付加した。
(1)MIDIキーボード入力に対応させた。
(2)楽譜の編集機能、および学習内容や方法に応じて演奏や点字出力の形態を変更できるようにした。
(2)視覚障害者が作曲した点字紙上の楽譜(点字紙に凹凸で表示された楽譜)をスキャナで読み込み、点字認識できると共に、上記(1)のシステムの入力にもなる「点字楽譜の墨字楽譜化システム」を改良すると共に、下記の機能を付加した。
(3)音声ガイダンス機能を備えることで、援助者なしで自学習ができるようにした。
(4)点字紙上の楽譜を視覚障害者が自分自身でスキャナで読み込ます際のシステムへの指示機能として、テンキーを利用した障害者用操作部を開発した。