2003 Fiscal Year Annual Research Report
高エネルギー粒子線による伝導性高分子のナノワイヤー形成
Project/Area Number |
13558063
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
関 修平 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (30273709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 昭紀 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (10362625)
山本 幸男 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (10029902)
田川 精一 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (80011203)
杉本 雅樹 日本原子力研究所, 高崎研究所, 研究員
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Keywords | イオンビーム / シングルイベント / ナノワイヤー / イオントラック / ナノチューブ / SiC / ポリシラン / 超微細構造体 |
Research Abstract |
本研究では、イオントラック内での極めて高い活性種濃度の存在下、従来の化学反応場とは決定的に異なった化学反応様式を与えることを明らかにしてきた。イオントラック内の活性種密度及びその分布は、LET等の入射するイオンの線質を変化させることにより制御が可能であり、イオントラック内での高分子架橋反応は、ナノメートルスケールの量子細線を与える。さらにそのサイズが入射イオンの線質を変化させることにより精密に制御可能である。これらイオン照射により形成されたナノワイヤーを実際の伝導性ワイヤーや電界発光素子等として応用を図るためには、その空間的位置決め・配列技術が不可欠の要素となると考えられる。そこで本研究では、高分子材料の架橋反応効率の違いによるサイズ制御性の検証、並びに実際に位置決め・配列を行う上で重要なキーテクノロジーとなるナノワイヤーの表面固定技術と配向制御について実証を行った。 この方法によって形成されたナノワイヤーの両末端に、電子線リソグラフィ技術を駆使し、形成したナノ電極を原子間力顕微鏡によって確認した。この手法により測定されたナノワイヤーの特性は、明確な半導体性を示し、形成されたナノワイヤーが半導体量子細線として応用可能であることが示された。また、これまでベースとしてきたケイ素含有高分子以外にも、炭素骨格高分子並びに生体高分子材料に関しても、イオントラック内反応によりナノワイヤー形成が可能であることが明らかとなり、様々な組成を有するナノ構造体形成に応用が可能であることも同時に明らかとした。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] S.Seki et al.: "Fabrication of Nano-Wires Using High-Enargy Ion Beams"J.Phys.Chem.B. 108. 3407-3409 (2004)
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[Publications] S.Seki et al.: "Dynamics of Positive Charge Carriers on Si Chains of Polysilanes"J.Am.Chem.Soc.. 106. 3455-3463 (2004)
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[Publications] S.Seki et al.: "Transient absorption spectroscopy of radical ions of rigid anti-and syn-tetrasilane"Chem.Phys.Lett.. 380. 141-145 (2003)
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[Publications] S.Seki et al.: "Cross-linked Polymer Nanowires with Controlled Shape and Orientation by High Energy Single Ion Hitting"J.Photopolym.Sci.Technol.. 16. 433-434 (2003)
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[Publications] S.Seki et al.: "Pulse Radiolysis Study of Radical Cations of Polysilanes"Chem.Phys.Lett. 374. 353-357 (2003)
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[Publications] S.Seki et al.: "Nano-wire Formation and Selective Adhesion on Substrates by Single Ion Track Reaction in Polysilanes"Jpn.J.Appl.Phys.. 43. 4159-4161 (2004)
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[Publications] S.Seki et al.: "Charged Particle and Photon Interactions with Matter"Mercel Dekker Inc. 860 (2004)