2003 Fiscal Year Annual Research Report
1分子の分離、機能評価が可能なマイクロシステムを用いた高機能蛋白質の創製法
Project/Area Number |
13558088
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
船津 高志 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00190124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
月田 承一郎 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50155347)
庄子 習一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00171017)
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Keywords | マイクロシステム / 分子ソーター / 1分子検出 |
Research Abstract |
タンパク質相互作用解析を明らかにする有効な手段として、オルガネラなどの超分子複合体の単離・精製を行い、構成生体分子の同定する方法がある。細胞を分離する技術は既に確立され行なわれているが、生体分子や超分子複合体を分離する技術は未だに開発されていない。これを実現するため、超分子複合体の検出・単離を微小流路(入り口が1つ、出口が2つのT字型流路、流路幅30μm、深さ4μm)で行う生体分子ソーターを開発した。キャリア溶液に、37℃を境に高温でゲル、抵温でゾルと可逆的な相転移を起こす熱感受性ハイドロゲル(メビオールゲル)を加え、生体試料とともに微細流路に流した。赤外レーザー(1480nm:水の極大吸収波長)の局所加熱によって分岐した流路の一方にゲルによる栓(ゲルバルブ)を形成させ、それを切り替えることによって流しわけを可能とした。さらに、分岐部に金属を蒸着することにより、800-1000nmの波長の赤外レーザでも効率的に加熱し、分離できることを確認した。ゲルバルブの開閉は4msであり、ビデオよりも高速な流体制御が可能になった。単離すべき超分子複合体を蛍光で標識しておき、それらが発する蛍光を光電子倍増管によって検出して、バルブを切り替えた。一連の操作をコンピュータで自動化し、10時間以上の自動運転を可能とした。実際に生体分子の検出・分離が可能であることを蛍光標識したλファージDNA、大腸菌、好中球などで確認した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] G.Zhang: "The immobilization of DNA on microstructured patterns fabricated by maskless lithography"Sensors and Actuators B. 97. 243-248 (2004)
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[Publications] G.Zhang: "Patterning of DNA nanostructures on silicon surface by electron beam lithography of self-assembled monolayer."Chem Comm.. (in press). (2004)
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[Publications] M.Kanai: "PDMS microfluidics devices with PTFE passivated channels."Micro Total Analysis System 2003. 429-432 (2003)
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[Publications] 船津高志: "単一分子計測とバイオフォトニクス"応用物理. 72. 727-730 (2003)
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[Publications] S.Shoji: "Particles and molecules handling in micro channels"Lab-on-a-Chip.Miniaturized Systems for (Bio)Chemical Analysis and Synthesis.. 205-214 (2003)
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[Publications] 多田隈尚史: "mRNA核外輪送の可視化"蛋白質核酸酵素. 48. 421-429 (2003)