2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13558111
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
林 紘三郎 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (90026196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 浩 大阪大学, 基礎工学研究科, 助手 (00263228)
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Keywords | 細胞 / 力学的負荷 / 細胞応答 / リモデリング / 細胞骨格 |
Research Abstract |
1.装置の基本設計と試作 倒立型顕微鏡システムに細胞操作用マイクロツールを操作するための一対のマイクロマニピュレータを組み込み,一方のマニピュレータを高分解能リニアアクチュエータに連結して,細胞に一軸の静的あるいは動的負荷を作用させることが出来るようにした。また,顕微鏡に共焦点レーザスキャナと購入した三次元構築システムを組み込み,蛍光染色した細胞の連続スライス画像をリアルタイムでコンピュータに記録出来るようにするとともに,画像処理によってスライス画像から三次元形状を構築して,任意の方向の細胞断面像を得ることが出来るようにした。F-アクチンを蛍光染色した血管平滑筋細胞を用いて,細胞内F-アクチンの空間分布が得られることを確認した。三次元共焦点レーザスキャナを組み込んだポートとは別のポートにCCDカメラを取り付け,撮像した細胞の明視野観察像をモニタに映してマイクロツールによる細胞操作を容易にするとともに,画像計測装置を組み込んで負荷時の細胞の変形量を計測出来るようにした。 2.恒温観察チャンバーの設計 両側面の開口部からチャンバー内にマイクツールを挿入する形式の小型恒温観察チャンバーを設計した。温度制御された水をチャンバー上部に循環させることによって,チャンバー内の培地の温度が一定に保たれる。チャンバーと外部のリザーバとの間に培地の微小循環系が設けてあり,培地の蒸発による浸透圧変化の影響を抑えるとともに新鮮な培地を細胞に供給することが出来る。 3.フォースセンサーの製作 ステンレス鋼板製のカンチレバーのたわみをレーザー変位計で計測する方式のフォースセンサーを製作した。カンチレバーに細胞を把持するマイクロツールを取り付けて,試験中に細胞に作用する荷重をカンチレバーのたわみとして検出する。一対のマイクロツールで把持した血管内皮細胞を伸展させて引張荷重の計測を行ったところ,数十nNの微小荷重を計測することが出来た。しかし,さらに高感度のフォースセンサーが必要となるため,改良を行う予定である。
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Research Products
(1 results)