2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13559006
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
山本 利和 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (20200826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 耕平 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (90201988)
村越 真 静岡大学, 教育学部, 助教授 (30210032)
竹内 謙彰 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (40216867)
若林 芳樹 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (70191723)
寺本 潔 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (40167523)
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Keywords | 視覚障害 / 歩行訓練 / 地図 / 空間能力の個人差 |
Research Abstract |
3年計画の初年度である今年度は研究を進めるための準備の年と位置づけられた。そこで本研究の3つのサブ・テーマである、視覚障害児の利用しやすい地図の研究、空間能力の個人差、子ども向け歩行訓練のそれぞれについて、次年度以降の研究を進めるための機材の購入や文献研究に時間をあてた。まず、視覚障害児の利用しやすい地図の研究に関して、海外の文献をまとめ、どのような問題があるのかを整理した。その結果、触地図に対する問題点の指摘があると同時に、触地図を肯定的にとらえている研究もあることがわかった。また、視覚障害児の地図利用は系列的であるという特徴が明らかであった。これは晴眼児における地図の面的理解とは大きく異なっていた。視覚障害児に提供される地図に関するアイデアとしては時系列的地図や身体運動を伴うような巨大地図が提案されたが、これらのアイデアに関する実証的検討はまだ行っていない。なお地図に関する機材を作成するために点字プリンターを購入し、点字表記による地図が提示できるように準備した。空間能力の個人差については視覚障害児における様々な視覚状態と空間能力の個入差に注自した。様々な視覚状態を晴眼者が体験できるようにロービジョン体験キットを作成し、これを使って空間を理解させるための教材と様々な視覚状態との関係を、予備的に検討できるようにした。また、空間能力の個人差については晴眼者における空間能力の個人差研究をペースに検討をすすめた。最後に視覚障害児への歩行訓練は、2名の視覚障害児に縦断的に実施している。視覚障害児の場合には歩行姿勢そのものよりも、環境内の様々な事物への気づきと、歩くことの楽しさの指導に重点をおいた指導を実施している。また、近道発見や、迷路遊びなど、次年度以降の研究につなぐための指導も実施している。
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