2003 Fiscal Year Annual Research Report
中国陝西省北宋時代石窟造像の調査研究-子長県鐘山石窟を中心として-
Project/Area Number |
13571005
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Research Institution | Independent Administrative Institution National Institutes for Cultural Heritage Tokyo National Research Institute for Cultural Properties |
Principal Investigator |
岡田 健 独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所, 国際文化財保存修復協力センター・保存計画研究室, 室長 (40194352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根立 研介 京都大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (10303794)
津田 徹英 独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所, 美術部・広領域研究室, 研究員 (00321555)
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Keywords | 陜西 / 北宋時代 / 石窟 / 仏教美術 / 子長 / 鐘山 / 三世仏 / 文化財保存 |
Research Abstract |
最終年度である本年度は、前半に中国を中心として流行したSARSの影響により、当初9月に予定していた中国出張が延期になるなど、主要な作業を後半に実施せざるを得ない状況となったが、以下のように所定の項目を実施し、研究を完成することができた。 1.研究会の開催 12月16日(於:西安市西北大学文博学院) 第1年目、第2年目に実施した子長県鐘山石窟および周辺の北宋時代石窟寺院に関する調査研究の成果をもとに、西北大学文博学院との共同で「陜西石窟仏教芸術研究会」を開催し、これまでの調査結果についての発表と討議を行った 発表:1.張建林 陜北宋代石窟調査の概況 2.姫乃軍 陜北宋代石窟概説 3.萩原哉 三世仏考-鐘山石窟第3号窟を中心に- 4.津田徹英 鐘山石窟第3号窟の基本的構想と信仰の基礎 5.張在明 鐘山石窟第3号窟北壁造像の配置と内容 6.笵培松 鐘山石窟第3号窟南壁造像の配置と内容 7.岡田健 北宋仏教造像概説 8.根立研介 10世紀から13世紀の日本彫刻が受けた中国美術の影響に関する考察 9.王建新 "長安模式"再論 10.王瀧"長安模式"についてのいくつかの問題 2.関連調査 12月17日〜24日 陜西省北宋石窟寺院との対照研究のため、四川省所在の博物館および北宋石窟寺院について関連調査を実施した。 調査場所:四川大学博物館(成都市)、成都市博物館(成都市)、円覚洞石窟(安岳県)、千仏寨石窟(安岳県)、毘盧洞石窟(安岳県)、華厳洞石窟(安岳県)、宝頂山石窟(大足県)、北山石窟(大足県)、南山石窟(大足県)、石門山石窟(大足県) さらに陜西省所在の唐時代石窟寺院、麟游県慈善寺石窟、麟溪橋石窟、彬県大仏寺を調査し、北宋石窟寺院との対比研究の資料を収集した。 3.報告書の作成 3年間の調査研究の成果をもとに、日中2カ国語による報告書を作成した。
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