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2002 Fiscal Year Annual Research Report

文化による死生観・介護観の差異・変容に関する心理福祉学的調査研究

Research Project

Project/Area Number 13571007
Research InstitutionFukuoka University of Education

Principal Investigator

中村 俊哉  福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (80274398)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中村 幸  筑紫女学園大学, 人間福祉学科, 講師 (10320384)
Keywords死生観 / 宗教心理 / 輪廻 / ターミナルケア / 保健医療福祉
Research Abstract

引き続きアジア地域(日本、インドネシアのバリ島、ジャワ島、インド、中国)の死生観、ターミナル観を、文献法、およびインタビュー法による面接調査により行うとともに、質問紙の予備調査を実施した。これらを元に、いくつかの尺度(空想対話尺度、輪廻、終末論、死者との対話、神との対話、家族の死、抑うつなどの尺度)を含んだ質問紙調査票を作成し、統計的検討、英語とインドネシア語への翻訳を開始した。
文献法では、アジアと日本の死生観の歴史を広く集め、インタビューの一部とともに日本ホスピス・在宅ケア研究会第10回九州大会で発表した。また、ターミナルケアに関する論文を集め、在宅ホスピスの対象の拡大の必要性を確信した。宗教とターミナルケアの関係については、日本では宗教的バックグラウンドが希薄で、それが死生観の形成に影響しており、よりよい死のためには、よりよい死生観の思想的バックボーンの形成が急務と思われる。看取りの場は、病院に著しく傾斜しており、ホスピスも限られている。特別養護老人ホームでのターミナルケアも問題点があり、今後ユニットケア、在宅での、地域を基盤としたターミナルケアの実現が必要で、しかも都市部だけでなく過疎地にも等しくターミナルの生活の質を保証するための保健医療福祉の連携が必要であることが示された。
インタビュー法では、ヒンドゥー文化圏における死後の魂の行方について貴重なデータを得られた。また、お盆に類似するバリ島のウリヤン、インドのナヴラトレ、モハラヤタルポンなどの存在が確認された一方で、インドの大学生に、輪廻や霊を否定する人が多いことに気づかされた。インドにおける世代間の隔絶は大きい。イスラムの影響は神が一つであるという意識にあると思われる。ジャワ島においても世代間の隔絶があり、若い世代はよりイスラム的であるが、老人の世代は霊にお供えをすることが見られた。

  • Research Products

    (5 results)

All Other

All Publications (5 results)

  • [Publications] 中村俊哉: "解離と分割についての覚書 日常的な解離尺度、空想対話尺度、日常的な分割投影尺度の作成"福岡教育大学紀要. 52-4. 213-226 (2003)

  • [Publications] 平井敦子, 中村俊哉: "児童の攻撃性に関する研究-コラージュ作品を通して"福岡教育大学紀要. 52-4. 227-238 (2003)

  • [Publications] 平岡明子, 中村俊哉: "児童期の「恥ずかしさ」と自尊感情との関連"教育実践研究. 11. 113-120 (2003)

  • [Publications] 中村俊哉: "アジアの死生観(火葬、対話、輪廻)"ホスピスケアと在宅ケア. 10-2. 149 (2002)

  • [Publications] 中村 幸: "社会福祉協議会の現状と課題-全国市区町村社会福祉協議会調査に関する一考察-"日本社会福祉学会第50回記念全国大会報告要旨集. 382 (2002)

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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