2001 Fiscal Year Annual Research Report
長期的視野における韓国の地域社会伝統研究―近世両班社会から現代都市へ―
Project/Area Number |
13571014
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
嶋 陸奥彦 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30115406)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 宣子 大東文化大学, 国際関係学部, 助教授 (20307143)
宮嶋 博史 東北大学, 東洋文化研究所, 教授 (20130099)
|
Keywords | 韓国 / 地域社会 / 社会史 / 親族 / 経済構造 / 教育 / 伝統的価値観 / 現代化 |
Research Abstract |
6月に研究分担者による第一回研究会を開催し、研究計画全体と各人の調査計画の位置づけを確認した後、7月末〜8月にかけて第一回現地調査を実施し、合わせて韓国側の研究協力者達との研究会を行った。個別の研究実績は以下の通りである。 I. 親族集団と地域社会(嶋担当) 17世紀末〜19世紀中期の戸籍のデータベースを利用し、次の二つの問題を検討した。 (1)10カ所の集落のおのおのについて、親族集団の有無および身分階層の二つの要因の組み合わせの観点から分析し、同一地域社会内における各集落の特色の把握を試みた。 (2)次期別の家族構成の特徴の分析から、他の次期に比べて18世紀初頭のそれがきわめて特異な特徴を示していることが明らかになった。 II. 土地所有状況の変動(宮嶋担当) 大邱・月背地域の土地所有状況がどのように変動してきたかを明らかにする基礎作業として、1720年に作成された大丘・祖岩坊の「庚子量案」(土地台帳)をコンピュータに入力する作業を行い、全体の2/3までの入力を終了した。 III. 植民地期の教育と伝統的社会組織(古川担当) 大邱地域の植民地期教育状況の概要並ぴに月背地域に現存する教育機関を確認し、基礎資料を収集するために以下の作業を行った。 (1)研究対象地域の現況の確認。特に植民地期との対照 (2)植民地期大邱(特に月背地区)の教育状況に関する資料収集(月背初等学校、達城郡教育庁、慶尚北道教育委員会などを訪間) (3)禹氏一族の植民地期における教育行動の基礎調査 (4) 儒教関係者による独立運動に関する先行研究調査(於:ソウル大学校図書館)
|
Research Products
(2 results)