2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13571025
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
中牧 弘允 国立民族学博物館, 先端民族研究部, 教授 (90113430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住原 則也 天理大学, 国際文化学部, 助教授 (50248184)
塩路 有子 阪南大学, 国際コミュニケーション学部, 専任講師 (70351674)
澤野 雅彦 九州国際大学, 経済学部, 教授 (00126492)
廣山 謙介 甲南大学, 経済学部, 教授 (70156727)
日置 弘一郎 京都大学, 経済学部, 教授 (70114022)
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Keywords | 経営 / 企業博物館 / 日本的経営 / クエーカー / 原子力発電所 / スコットランド / コッツウォルズ / ストークオントレント |
Research Abstract |
本年度は2001年度の調査を継続するとともに、あらたな会社や企業博物館を訪問し、経営の日英比較の研究を進展させた。 中牧は単独でストーク・オン・トレントの陶器博物館の補充調査をおこなうとともに、ケリーとバートン・アポン・トレントでビール博物館の調査に従事し、日本のビール博物館との比較を視野に置くと同時に、企業博物館のトラスト化の問題とM&Aにともなう企業文化の継承の問題を調べた。トラスト化については日置と澤野も各地の自動車博物館の事例を収集した。 宗教と経営に関しては、三井がクエーカーの経営する企業の事例としてチョコレートのローントリー社の調査をおこない、2001年度に訪問した同業のキャドベリー社と比較した。三井はまた会衆派の背景をもち「豊かさの共有」を掲げた啓蒙的資本家のリーバと、彼が「理想郷」として設立したポート・サンライト・ヴィレッジについても従業員福祉等に関する情報の収集につとめた。 住原とセジウィックはスコットランド各地においてウイスキーのビジターセンターを訪問し、シングルモルトとブレンドにみられる経営戦略の相違、ローカル色の演出とグローバル化への対応の問題を追及した。住原峠またスコットランドでセラフィールドにある原子力発電所のPR館の調査に従事し、日本の原子力PR館との比較を試みた。廣山は岩塩の博物館とチェシャー盆地での岩塩利用製塩の調査を実施し、資本集約的企業と家族経営企業との棲み分けに注目するとともに、日本の海塩生産との比較を試みた。 塩路は前年度に引き続きコッツウォルズ地域において生活様式の変化と陶器文化の変遷について調査を進め、ストーク・オン・トレントの陶器産業の調査を補完すべく、陶器がどのように使用され継承されているかについて文化的・社会的な視点からの研究を発展させた。ヘンドリーとマツナガはロンドンにおいて、それぞれ財団とブランドに関する調査をおこなった。 国内メンバーは国立民族学博物館の共同研究会で2回にわたり調査報告をした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 廣山謙介: "企業博物館の歴史-技術伝承の視点から-"中牧弘允・日置弘一郎編『企業博物館の経営人類学』. 49-61 (2003)
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[Publications] 澤野雅彦: "ヨーロッパの自動車博物館"中牧弘允・日置弘一郎編『企業博物館の経営人類学』. 419-429 (2003)
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[Publications] 中牧弘允, 日置弘一郎(編): "企業博物館の経営人類学"東方出版. 464 (2003)