2001 Fiscal Year Annual Research Report
ベラルーシ・ウクライナの体制転換開始過程での経済・社会・政治構造の微視的総合研究
Project/Area Number |
13572015
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉野 悦雄 北海道大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (80142678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松里 公孝 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (20240640)
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Keywords | 体制転換 / ウクライナ / ベラルーシ / 家族関係 / 地方政治 / 権力基盤 / 都市と農村 |
Research Abstract |
本年度は、2名が計3回現地に出張し調査を行い、海外共同研究者2名を日本に招聘し報告を要請し研究会を実施した(うち1名の招聘旅費の一部は北海道大学間接経費・国際学術集会招聘旅費の援助を仰いだ)。 吉野悦雄は、9月にベラルーシとウクライナで現地調査を実施した。ベラルーシでは首都ミンスク北方50キロの村落を調査対象に選定し11戸の家庭で、1日に1戸のペースで詳細な聞き取り調査を行い、ウクライナではルーマニアとの国境に近いブウコビナ地方で7戸の聞き取り調査を行った。調査目的は体制移行期における人口移動・就業構造と家族関係の変化を中心に経済学的・社会学的特徴を明らかにしようとするものであった。 松里公孝は7月と2月の2回にわたってベラルーシとウクライナで地方の自治体関係者および政治家多数とインタビューを行った。調査目的は体制移行期における地方政治の変貌と、中央権力との関係を明らかにしようとするものであった。 1月には海外共同研究者であるV.ナセビッチ氏(ベラルーシ)とV.ヤクシク氏(ウクライナ)を北海道大学に招聘し、報告を要請した。ナセビッチ氏は「20世紀後半のベラルーシ農村における人口構成の変容」について、またヤクシク氏は「ウクライナにおけるポスト共産主義家産制(国家・クラン・政党)」について報告を行った。両報告は、2001年度スラブ研究センター冬季シンポジウムの機会を利用して発表が行われ、その報告内容はシンポジウム報告集の一部として平成14年3月に公刊される予定である。 松里公孝の研究成果の一部は既に公刊されており、吉野悦雄のそれは平成14年度前半に公刊される予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Matsuzato Kimitaka: "All Kuchma's men : The Reshuffling of Ukrainian Governors and the Presidential Election of 1999"Post-Soviet Geography and Economics. Vol.42. 416-439 (2001)
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[Publications] Matsuzato Kimitaka: "Subregional'naya politika v Khar'kovskoi oblasti : g.Cchuguev iChuguevskii raion, Dergachovskii raion"Occasional Papers on Post-communist Ukrainian Politics. Vol.1. 69-92 (2002)
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[Publications] Matsuzato Kimitaka: "Sovremennaya patrimoniya I formirovanio ofitsial'nkh partii v Ukraine : Odesskaya, Zakarpatskaya, Donetskaya, Dnepropetrofskaya oblasti"Occasional Papers on Post-communist Ukrainian Politics. Vol.7. 61-100 (2002)