2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13573006
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
塩川 和夫 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (80226092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 雄一 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (40314025)
西野 正徳 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (70023679)
小川 忠彦 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (60271607)
齊藤 昭則 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10311739)
湯元 清文 九州大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20125686)
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Keywords | 熱圏 / 電離圏 / 伝搬性電離圏擾乱 / プラズマバブル / 国際情報交換(アメリカ、オーストラリア) |
Research Abstract |
1.平成13年10月にオーストラリアのダーウィンに設置したカメラの自動観測を継続した。平成14年12月に、ダーウィンにてこのカメラのメンテナンスを行うとともに、平成15年5月に計画されているFRONT3(F-region observations of nighttime TIDs)キャンペーン観測のために、オーストラリアにおける新たな観測点の調査を行い、ダーウィンから南に約800kmに位置するRenner Springsに観測候補地を決定した。 2.信楽・陸別で大気光イメージに観測された中規模伝搬性電離圏擾乱(MSTID)を統計的に解析し、その伝搬特性の季節変化、緯度変化を初めて明らかにした。さらに、DMSP衛星との同時観測例を詳しく調べることにより、MSTIDの波状構造に伴って電離層中に分極電場が生じていることを初めて示した。 3.平成14年7-8月に鹿児島県内之浦から打ち上げられたSEEK2ロケットキャンペーン観測に参加し、種子島に全天大気光カメラを設置して観測を行った。大気の風速観測のためにこのロケットから放出されたTMAによる人工オーロラの波長別観測に初めて成功した。この観測により、TMA放出に伴う人工オーロラが発光輝線ではなく連続光である可能性が示された。 4.平成14年8月9日に鹿児島県佐多岬とオーストラリアのダーウィンで、中規模伝搬性電離圏擾乱(MSTID)の大気光イメージング観測に初めて成功した。その結果、MSTIDが磁気赤道をはさんで南北半球でちょうど対称の形をしており、発光の強い部分、弱い部分がそれぞれ磁力線を通して南北半球で1対1に対応することがわかった。この事実は、MSTIDが電離層の分極電場の構造を持っており、その電場が磁力線を通じて南北に投影されていること、を示している。 これらの成果は現在論文として執筆中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Otsuka, Y: "Geomagnetic conjugate observations of equatorial airglow depletions"Geophys. Res. Lett.. 29,15. 43.1-43.4 (2002)
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[Publications] Shiokawa, K.: "Statistical study of nighttime medium-scale traveling ionospheric disturbances using midlatitude airglow images"J. Geophys. Res.. (in press). (2002)
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[Publications] Shiokawa, K.: "Ground and satellite observations of nighttime midium-scale traveling ionospheric disturbance at midlatitude"J. Geophys. Res.. (in press). (2002)