2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13573011
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
WALLIS Simon 名古屋大学, 環境学研究科, 助教授 (30263065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 和博 名古屋大学, 年代測定総合研究センター, 教授 (90111624)
榎並 正樹 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (20168793)
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Keywords | チベット高原 / 地質図 / テクトニクス / 年代測定 / 変形 / マーラーシャン地域 |
Research Abstract |
論文と学会発表 今年度チベット東部での調査・室内実験の結果をまとめた論文を「Geology」という競争率が激しい(投稿原稿の約80%は不採用)学術雑誌に載せることに成功した。また、本研究の代表者であるWallis氏はアメリカの地球物理学会の招待講演としてこの研究内容を発表した。そのほかに、本研究と関連した研究内容で、国際学術雑誌の中で最も権威の高いNature紙一編とGeology紙もう一編の論文が登載された。また、本年度代表者はイギリスの変成岩研究会学会のkeynote speakerに招待され、講演を行った実績もあげている。 研究活動 今年度チベット高原の北部に位置する青海湖周辺を調査し、チベット湖に関する現地の研究会に参加した。また、名古屋大学の各員教授として来日していたJohn Matthews氏と共同でASTER衛星画像データと本研究で得られた野外・室内データを併用して、チベット南部の地質図を作成した。今回の衛星画像解析では、異なる花崗岩類の区別や炭酸塩鉱物に富んだ岩相と石英に富んだ岩相の区別に成功したことは一つの成果である。今後、チベットの広域地質図作成に役立つと期待できる。また、昨年度調査したマーラーシャン地域の詳細な地質構造と変成履歴を記載した。その結果、南チベットのテクトニクスとの関係は明らかになりつつある。この成果を来年度北海道のニセコ町で行われるHimalaya-Karkorum-Tibet国際学会で口頭発表を行う予定である。また、本研究に不可欠な年代決定の一部は終了し、マーラーシャン地域に分布する花崗岩体は約20Maから急に冷却したということが判った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Wallis, S.R., Tsujimori, T., Aoya, M.et al.: "Cenozoic and Mesozoic metamorphism in the Longmenshan orogen : Implications for geodynamic models of eastern Tibet"Geology. 31. 745-748 (2003)
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[Publications] Aoya, M., Uehara, S., Matsumoto, M., Wallis, S.R., Enami, M.: "Subduction-stage P-T path of eclogite from the Sambagawa belt : prophetic record for oceanic-ridge subduction"Geology. 31. 1045-1048 (2003)
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[Publications] Wallis, S.R., Moriyama, Y., Tagami, T: "Exhumation rates and age of metamorphism in the Sambagawa belt : new constraints from zircon fission track analysis"Journal of Metamorphic Geology. 22. 17-24 (2004)
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[Publications] Mizukami, T., Wallis, S.R., Yamamoto, J: "Natural examples of olivine lattice preferred orientation with a flow-normal a-axis maximum"Nature. 432-436 (2004)