2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13573011
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
WALLIS R・Simon 名古屋大学, 環境学研究科, 助教授 (30263065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎並 正樹 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (20168793)
鈴木 和博 名古屋大学, 年代測定総合研究センター, 教授 (90111624)
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Keywords | チベット高原 / テクトニクス / 年代測定 / 変形 / 花崗岩貫入 / 変成ドーム |
Research Abstract |
論文と学会発表 今までの研究成果、特にマーラーシャン変成地域に関するものを北海道で行なわれた「Himalaya-Karakorum-Tibet」学会、またロンドンで行なわれた「Channel Flow」国際研究会でそれぞれ発表した。その発表に基づいて書かれた原稿は予定されているイギリス地質学会special publicationsへ投稿中である。チベット衛生画像解析の成果はアメリカ地球物学会ニュース誌EOSに発表され、関係するテーマに関する新たな投稿原稿は準備中である。大陸衝突帯テクトニクス研究の一環として行なっている超高圧変成岩帯の研究は地球科学分野でもっとも幅広く読まれている雑誌の一つである「Geology」に出版された。チベット南部の研究成果も「Geology」に投稿中である。 研究活動 マーラーシャン変成地域に分布する花崗岩帯の形成年代を特定するためにU-Pb同位体測定を行なった。その結果を今までの成果とあわせると次のことが明らかになった。 ●マーラーシャン変成地域の花崗岩体はすべて約18,000,000年前に貫入した。 ●複数の花崗岩体の変形観察により、同地域内の南北伸長変形は花崗岩貫入とともに始まり、花崗岩冷却時に修了した。 ●南北伸長変形の強さは中心花崗岩に向かって増加する。 これらの事実にたち、南北伸長変形は花崗岩貫入に誘発されたというモデルを提案した。また、チベット南部に分布する複数の変成ドームの中心に存在する花崗岩体が地球化け学的にも構造地質学的にもマーラーシャン花崗岩と酷似していることはこれらもマーラーシャン地域と同じ履歴を持っていることを示唆する。チベット変成ドーム形成と花崗岩間入は無関係という従来の考え方を見直す必要がある。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Role of partial melting in the evolution of the Sulu (eastern China) ultrahigh-pressure belt2004
Author(s)
Wallis, S.R., Tsuboi, M., Suzuki, K., Fanning, M., Jiang, L., Tanaka, T.
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Journal Title
Geology 33
Pages: 129-132
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