2001 Fiscal Year Annual Research Report
インドネシアに建つ環境共生住宅の温熱環境評価と新しい環境共生手法の提案
Project/Area Number |
13574009
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鉾井 修一 京都大学, 工学研究科, 教授 (80111938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 直彦 京都大学, 工学研究科, 博士課程(日本学術振興会特別研究員)
原田 和典 京都大学, 工学研究科, 助教授 (90198911)
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Keywords | 環境共生建築 / インドネシア / 温熱環境調査帯水層 / パッシブ手法 / 気候特性 / 日射遮蔽止水壁 / 気象観測 / ルームクーラー |
Research Abstract |
地球温暖化や資源エネルギーの枯渇問題に対する関心が高まっている現在、省エネルギーと環境低負荷を目指した環境共生建築が求められている。本研究においては、インドネシア・スラバヤに達つ実験住宅を対象に、室内外の温熱環境調査と室内環境の解析を行い、地域の気象条件が結果に与える影響や導入されているパッシブ手法の効果を調べ、温熱環境の総合的な評価を行う。さらに、この結果を利用して各パッシブ手法の改善策を模索するとともに、地域の気候特性を利用した新たな手法および新たな考え方に基づく環境共生住宅の提案を行う。今年度は、以下の課題に関する検討を行った。 (1)インドネシア・スラバヤに建つ環境共生住宅(エコハウス)における計測結果を解析した。すなわち、冷水循環パイプの設置された床を含む各部壁体の伝熱解析、ダブルルーフの伝熱・気流解析、室内放射環境の解析、建物内外の日射を含む放射熱移動、室内外の気流解析を行った。これらの結果と実測結果とを照合させることにより、エコハウスを再現するシミュレーションモデルを作成した。このプログラムを用いて、射入日射、反射日射などが室内環境形成に与える影響、簾による日射遮蔽効果と換気効率の低下に与える影響など、周辺環境条件が室内の温熱環境に与える影響を把握した。 (2)エコハウスの各部温湿度、周囲の気象条件、冷水循環床関係の各部温湿度の測定を行った。窓・ドアなどの開口部の開閉状態を種々のパターンで変化させ、室内温熱環境との関係を調べた。また、エコハウス周辺の微気象を継続的に測定するための気象観測ステーションを計画した。 (3)スラバヤにおける在来の戸建住宅、集合住宅、改良集合住宅から数十戸を選び、現状の温熱環境を計測した。さらに、居住者に対して温熱環境に対する評価、ルームクーラーの必要性に関するアンケート調査を行い、計測した室内温熱環境との関係について検討した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Uno: "A Survey on Thermal Environment in Residential Houses in Surabaya, Indonesia"Proceedings of ASIA Pacific Conference on the Built Environment, Singapore. 107-114 (2001)
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[Publications] S.Hokoi: "Study on energy consumption and thermal environment iand analysis of thermal environment in a densely populated urban area"Proceedings of ASIA Pacific Conference on the Built Environment, Singapore. 115-129 (2001)