2002 Fiscal Year Final Research Report Summary
Project/Area Number |
13575036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 海外学術 |
Research Field |
環境影響評価(含放射線生物学)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
下條 信弘 University of Tsukuba, 社会医学系, 教授 (00080622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 博 聖マリアンナ医科大学, 予防医学, 助教授 (90081661)
熊谷 嘉人 筑波大学, 社会医学系, 助教授 (00250100)
吉田 貴彦 旭川医科大学, 衛生学, 教授 (90200998)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Keywords | 砒素の地下水汚染 / 角化症 / 色素沈着・脱失 |
Research Abstract |
【目的】砒素は自然界に存在し、地下水等への浸入に由来する生体影響が懸念されている。特にアジア諸国のうち、中国やバングラディシュ等では高濃度の砒素を含む地下水汚染が頻発している。砒素を高濃度含んだ井戸水の慢性飲水により手足の角化症や皮膚の色素沈着、脱失等の砒素中毒症状を呈する。そこで我々は、中国内モンゴル自治区の飲水型慢性砒素汚染地域において、飲料水の改善による慢性砒素暴露住民の砒素中毒症状の回復等について調べた。 【方法】中国内モンゴル自治区包頭市の慢性砒素汚染地域住民50名(男性22名,女性28名)を対象とした。これらの住民に対して中国の環境基準以下の砒素を含んだ井戸水を1年間供給した。 【結果・考察】飲料水改善前の砒素暴露住民の8割程度が手足の角化症や皮膚の色素沈着、脱失等の典型的な慢性砒素中毒症状を呈していた。尿中無機砒素濃度は39±53μg/g of Cr.だった。しかし介入研究1年後に対象住民の尿中無機砒素濃度を測定した結果、介入前のそれの19%まで低下した。一方、無機砒素の代謝物であるメチル化体の生体内濃度は改水前と後では、有意な差は認められなかった。砒素中毒患者の約半数以上が角化症や皮膚の色素沈着、脱失の改善が観察された。また、慢性砒素暴露により、低下した生体内一酸化窒素濃度も改水により約2倍上昇することも明らかとなった。以上から、飲料水改善により慢性砒素暴露による砒素中毒症状は回復することが示唆された。
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Research Products
(2 results)