2003 Fiscal Year Annual Research Report
感染症モデルを標的とした中国産スナネズミ類の探索と実験動物化に関する研究
Project/Area Number |
13575039
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Research Institution | Central Institute for Experimental Animals |
Principal Investigator |
伊藤 守 財団法人実験動物中央研究所, 免疫研究室, 室長 (00176364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥 祐三郎 北海道大学, 大学院・獣医研究科, 助教授 (60133716)
佐藤 宏 弘前大学, 大学院・医学研究科, 講師 (90211945)
神谷 晴夫 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70002079)
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Keywords | スナネズミ / 中国 / 実験動物化 / 感染症モデル / 免疫 |
Research Abstract |
中国産スナネズミの実験動物化を目的として、一昨年度および昨年度と同様に平成15年10月8日より10月18日までの約10日間、中国、新彊、ウィグル自治州で、スナネズミを中心とした野生小動物捕獲調査およびそれら動物を用いたヒト病原体の感染実験を行った。本年度の野外調査はウイグル自治区西方域のArtux、Kashi、Hohtan市周辺を中心に、実施した。6種の28小型ほ乳動物を採取し、寄生虫検査、糞便、DNA採取を行った感染実験は、Trichinella spilarisについて行った。感染実験は渡中直前に中国側研究者によって捕獲されたMeriones meridianus、M.tamariscinus、M.erythrourus、Rhombomys opimusおよび実験室内繁殖Lagurus lagurusの5種類の動物を用いて行なった。T.spilarisの経口感染後約1週間で腸管を採取し、その感染と病理組織検索を行なった。特に肥満細胞を中心とした病理学的検索は現在実施中である。これら感染実験には、弘前大の稲葉助教授および慈恵医大の石渡講師が研究協力者として参加して行われた。同時に昨年度H.pyroliを感染させた動物より胃、腸管を採取し、その感染の成立の有無を検索している。本実験は、同じく研究協力者である実中研の後藤研究員が行なった。野外採取動物の寄生虫検査糞便DNAについては、日本に持ち帰り、各々の項目について検索中である。その他、9月15 30日の期間、中国人研究者1名(焦偉、新彊疾病予防控制中心、副研究員)を日本に招聘し、北海道大学で寄生虫検査等を中心とした研究、実中研の見学を行った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Sato H, Ishita K, Matsuo K, Inaba T, Kamiya H, Ito M: "Persistent infection of Mongolian jirds with, a non-pathogenic trypanosome, Trypanosoma (Herpetosoma) grosi."Parasitology. 127. 357-363 (2003)
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[Publications] Inaba T, Sato H, Kamiya H.: "Monoclonal IgA antibody-mediated expulsion of Trichinella from the intestine of mice."Parasitology. 126. 591-598 (2003)
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[Publications] Sato H, Ishita K, Matsuo K, Inaba T, Kamiya H, Ito M: "T-cell-dependent elimination of dividing Trypanosoma grosi from the bloodstream of Mongolian gerbils."Parasitology. 128(In press). (2004)