2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13610002
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
加地 大介 埼玉大学, 教養学部, 助教授 (50251145)
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Keywords | 部分論理 / 形式存在論 / 時間論 / オントロジー / 時制 / 様相 |
Research Abstract |
今年度はまず、単純部分命題論理にもとづいて時制主義的な存在論を構築する方法を考案し、7月に英国マンチェスターで開催されたIEEE主催の国際学会'Ninth International Symposium on Temporal Representaion and Reasoning : TIME-02'において'Tensed Ontology based on Simple Partial Logic'と題する論文を発表した。 この諭文の要諦は、古典命題論理を部分化すると同時に外延的な様相的演算子を付加することによって拡張した単純部分命題論理の体系において、そこで規定される強弱の必然性言明をそれぞれ過去時制と未来時制にある形で対応づけられる言明として捉えることによって、その体系を時問論に応用できることを示したところにある。この論文の後半では、その方法をウカシェーヴィチの三値論理に基づく方法および分岐的時間論理に基づく方法と比較しながら、外延性、単純性、存在論的妥当性などの利点を提示した。 この後、前年度の考察によって適切なものと認定した、部分論理におけるふたつの妥当性の定義にもとづき、それらを証明するためのタブローによる手続きを構成し、その健全性と完全性を証明した。また、単純部分命題論理を時間化するための論理としては、PTLという呼び名で情報科学において主流となっている時間論理が適切であろうという見通しを得た。これらの成果については、翌年度に何らかの形で発表する予定である。 以上の主要実績の他に、「空間表象の形式理論と存在論」と題する日本科学哲学会のワークショップをオーガナイザーとして企画し、形式存在論を空間論へと展開する方法について検討した。また、英国ダーラム大学のJ.ロウ教授のもとで研究のレビューを受け、実体主義的な存在諭と時間論の関係についての洞察を深めた。
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Research Products
(1 results)