2001 Fiscal Year Annual Research Report
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13610008
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中山 康雄 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (60237477)
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Keywords | 動的意味論 / コミュニケーション理論 / 経験主義的全体論 / 科学的推論 / 信念構造 / 非字義的表現 / メタファー / 態度帰属 |
Research Abstract |
本年度は、「動的意味論とコミュニケーション理論の統合」という課題のうち、コミュニケーション理論の構築とその周辺理論を中心に研究が行われた。特に、信念変更に関する問題なども視野に入れて研究を行った。これに関連して、平成13年6月に「認識に関する進歩主義と保守主義」という題の科学基礎論学会大会での発表を行い、これを修正した諭文「経験主義的全体論」(『科学基礎論研究』2002年収録予定)をまとめた。また、同大会で、共同研究として発表した単純な文のパズルに関する発表は修正を経て、科学基礎論学会の欧文論文集に掲載されることが決まっている。そして、6月末には、人工知能国際会議(ICAI)において「科学的推論と信念構造」と題した口頭発表を行い、ICAIの諭文集に収録された。8月には、三つの国際会議に出席した。「意識の科学へ向けて」国際会議で「感覚質・志向性・意識」というポスター発表を行い、論文要約集に掲載された。そして、国際ウィトゲンシュタイン・シンポジウムでは、「言語・行為・心」と題した口頭発表を行い、論文集に収録された。その後、第3回認知科学国際会議に参加し、「メタファーと態度帰属」という口頭発表を行い、これを同大会論文集に発表した。さらに、11月に開催された日本科学哲学会大会においては、「非字義的表現に関する意味論およびその哲学的背景」と題したワークショップをオーガナイズし、その際「非字義的表現の解釈」という発表も行い討論した。私が執筆した「ワークショップ記録」は、『科学哲学』(2002年)に収録される予定である。また、この発表や今までの研究を踏まえて、「行為としての発話」(研究科紀要2002年)という論文にまとめた。以上のように、本年度においては、動的情報転換とコミュニケーションの理論を中心に研究を行い、この研究と心や行為との関係を探求し、このテーマについての提案を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yasuo Nakayama: "Scientific Reasoning and Belief Structure"Proceedings of the International Conference on Artificial Intelligence. vol.II. 881-887 (2001)
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[Publications] Yasuo Nakayama: "Language, Action, and Mind : Language-game and Attitude Ascription"Wittgenstein and the Future of Philosophy : A Reassessment after 50 Years -Papers of the 24the International Wittgenstein Symposium. vol.IX(2). 111-116 (2001)
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[Publications] Yasuo Nakayama: "Metaphor and Attitude Ascription"Proceedings of the Third International Conference on Cognitive Science. 457-461 (2001)
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[Publications] Tora Koyama, Yasuo Nakayama: "The Simple Sentence Puzzle and Ambiguous Co-referential Names"Annals of the Japan Association for Philosophy of Science. vol.10, No. 3. (2001)
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[Publications] 中山康雄: "経験主義的全体論"科学基礎論研究. (2002)
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[Publications] 中山康雄: "行為としての発話"大阪大学大学院人間科学研究科紀要. 28巻. (2002)