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2003 Fiscal Year Annual Research Report

カント哲学における判断と存在の関係について

Research Project

Project/Area Number 13610009
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

圓谷 裕二  九州大学, 人文科学研究院, 教授 (60227460)

Keywords『判断力批判』 / 趣味判断 / 理念 / 反省的判断力 / 芸術と天才 / 存在と経験 / カント / 無限と有限
Research Abstract

本年度は、研究の最終年度であるため、過去二年間の研究成果を十分に踏まえながら、カント哲学における判断と存在の関係についてより詳細に研究した。
判断論についての研究は、論理学の観点からの研究が必要不可欠であることはもちろんであるが、しかしながら、従来の論理学は、判断を、真偽を問題にしうる陳述命題にのみ限って問題にしてきた。そのことによって、真偽に関する判断以外の判断、例えば、美や芸術に関する判断であるとか、行為に関する判断などが、判断と存在の関係にとって、いかに重要な役割を果たすものであるかを看過してきた。
そこで本年度は、判断と存在との関係を、人間の生と世界との関係という広い視野から捉え直すことによって、判断のもつ哲学的意義について明らかにした。
判断と、判断によって認識される対象との関係は、従来一般的には、対象が判断によって構成されるとする観念論的な考え方と、それとは逆に、判断は存在する対象自身の在り方を単に反映するものであるという実在論的考え方とが有力であった。しかしながら、本研究においては、存在と経験との関係について考察を深めることによって、これら観念論と実在論の双方の誤りを指摘し、それによって、新たな存在論のもとに、判断と存在の関係を位置づけることを試みた。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 円谷 裕二: "近代哲学の射程-有限と無限のあいだ-"放送大学教育振興会. 254 (2003)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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