• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2001 Fiscal Year Annual Research Report

数学の哲学としてのヒルベルト・プログラムに関する歴史的・論理学的研究

Research Project

Project/Area Number 13610014
Research InstitutionSenshu University

Principal Investigator

金子 洋之  専修大学, 文学部, 教授 (60191988)

Keywordsヒルベルト / ブラウワー / 直観主義 / 構成主義 / 数学の哲学 / 不完全性定理
Research Abstract

本年度の研究目標は、(1)ヒルベルトの形式主義プログラム(以下HP)の歴史的位置を再検討し、(2)HPを数学の哲学として分析・評価するための前段階として、そもそもヒルベルト・プログラムがどのような形の構想なのかを明らかにすることであった。まず、(1)については、ブラウワーの思想研究という立場から、そのHPへの影響の内実を明らかにすることを試みた。そのポイントは、ブラウワーの立場を、単に神秘主義的・心理主義的な原理に基づく構成主義ではなく、むしろ数学における言語の役割に対する透徹した批判として捉え、その言語批判という観点から、ブラウワーのヒルベルトへの影響関係が、従来とは異なる関係として捉えることができる、ということである。この成果は論文としてまとめることができた。また、海外研究協力者であるMichael Detlefsen教授(米国ノートルダム大学)を招聘し、上記論文の検討を行うとともに、二日間の講義(2002年1月7・8日・専修大学)およびHilbert Conference(2002年1月12日・慶応大学)での講演を通して、ヒルベルトの有限主義を含む構成主義的思考の発展を、主として幾何学的な観点から論じてもらうことができた。これは、Detlefsen教授自身の構成主義に関する研究の最新成果であり、その内容のみならず、今後の研究の方向を具体的に決定する上でも大きな意義があった。(2)については、Detlefsen教授のこれまでの研究を中心にして、ゲーデルの第二不完全性定理とHPの関係をめぐる議論についてのサーベイを行った。これは、ヒルベルトの構想が第二不完全性定理によって破綻したとする標準的見解が必ずしも維持しうるものではないことを示す議論であり、ヒルベルトのプログラムを数学の哲学として見る上で、格別重要な論点を含んでおり、これらの論点をどう展開するかが次年度における主要な課題となる。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 金子洋之: "ブラウワーにおける言語と数学"日本科学哲学会『科学哲学』. 34-I. 21-35 (2001)

  • [Publications] 金子洋之: "ヒルベルト・プログラムと不完全性定理-Michael Detlefsenの研究の概容-"専修大学哲学会『生田哲学』. 第7号. 46-73 (2002)

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi