2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13610025
|
Research Institution | The Eastern Institute |
Principal Investigator |
堀内 伸二 財団法人東方研究会, その他部局等, 研究員 (20271504)
|
Keywords | 白隠禅師 / 法華経 |
Research Abstract |
本年度は、白隠禅師が涅槃を迎えた松蔭寺に計6回出張し、まず史料の状況を調査した後、専門家の教示を得て、法華経28品に対する細注が施された和とじ刊本全巻のデジタルカメラによる撮影を完了した。続いて撮影した画像データに基づき、観音菩薩普門品及び方便品について文字データ化を終了。引き続き残りの品に関する文字データ化を今後継続し行いたい。また画像データで読みきれない部分について、松蔭寺に出張し、現物とつきあわせながら読みを確定する作業を行った。これについても引き続き画像データの文字データ化に際して同様の手続きを踏み読みの確定作業を完了させたい。 本研究は、白隠禅師直筆の法華経細注の研究であるが、研究途上、白隠禅師には、法華経を題材にした数多くの書画か残されていることが判明したので、世界一のコレクションを誇る永青文庫の協力を得て、書画の調査を行い、当該の研究がより完成度の高いものとなるよう配慮した。 また、注釈の綿密な研究にあたっては、白隠禅師の生涯の事跡を明らかにする必要がある。そのため、白隠禅師のゆかりの地である岐阜の諸寺を訪ね、その住職から話を聞くとともに白隠禅師が残された書画などの調査を行った。また、14派からなるとされる臨済宗の各派総本山の管長より教えを伺うため、滋賀県の永源寺ならびに山梨県の広嶽寺を訪ねた。
|