2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13610025
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Research Institution | The Eastern Institute |
Principal Investigator |
堀内 伸二 (財)東方研究会, 研究員 (20271504)
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Keywords | 白隠 / 法華経 / 天台三大部 / 臨済禅 |
Research Abstract |
本年度は、昨年撮影した註法華経の不備な部分の取り直しと原本の必要箇所のハードコピーをとるために松蔭寺に計2回出張した。撮影の対象となる資料は、和綴じ本であることに加えて、修繕した際に綴じ直しをしているため、白隠禅師が、余白に目一杯註釈をされている箇所が非常に読みにくくなっているため、専門家に撮影を依頼した。 データベースに関しては、昨年、データ化した観音菩薩普門品および方便品については、鮮明な写真とハードコピーをもとに修正を行い、この両品につづいて序品、寿量品の文字データ化を行った。その際、白隠禅師の注釈には、天台三大部(中でも『法華文句』の引用頻度がもっとも多いと思われる)が多く引用されているので、まず法華経細注に引用されている天台三大部について、大正蔵における対応箇所を検索・検討する作業を行った。 今後、引き続き残りの品に関する文字データ化を継続行なうと同時に、引用典籍の検討を併せて行っていきたいと考えている。また昨年に続き、法華経を題材にした数多くの書画が残されている永青文庫所蔵の書画の検討も行い、当該の研究がより完成度の高いものとなるよう配慮した。
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