2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13610027
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
島薗 進 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (20143620)
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Keywords | 信仰生活 / 価値観 / 高齢化 / 保守化傾向 |
Research Abstract |
(1)新宗教教団修養団捧誠会に関する基礎的なデータの補足収集 (1)教団行事への参加による参与観察 教団内の任意団体である清秋会の総会、発会60周年記念式典や記念シンポジウムなどに参加し、参加している会員の人数や年齢層などを参与観察、前回調査時に較べて、参加会員の激減化、高齢化を直接確認した。 (2)1989年実施の質間紙調査の追跡調査を実施 前回の質問事項をもとに、質問票の検討を行い今回の調査に向けて新たな質問票を作成した。調査対象者を清秋会会員(未成年者や法人会員等は除く)とし、9月に郵送留置きによる質問紙調査を実施した。1707通郵送し、有効回答を926名分得た。回収率は54%である。12月にはデータ入力作業も完了し、現在調査結果を分析中である。前回調査と比較すると、会員の信仰生活においては、教祖の直接的影響力の低下が特徴的である。これは教祖の死から経た年数が大きくなったことが原因であろう。また、会員の社会生活における価値観等では、若干の保守化傾向がみられるとともに、社会生活よりも個人の身近な生活重視という傾向がみられる。これは、日本社会全体で同様にいえることなのか、調査対象者が前回に較べ地域的に範囲が拡がったことに拠るのか、それとも今の捧誠会会員に特徴的なことなのか興味深いところである。 (2)海外研究者との討議による現代日本人の宗教的意識の在りようの検討 (1)国際宗教社会学会(於メキシコ)にて報告、討議により海外からの視点による刺激的なコメントが得られた。 (2)日韓宗教研究フォーラム(於韓国)においてディスカッションを行ない、有意義な意見の交換をみた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 島薗 進: "国家神道と近代日本の宗教構造"宗教研究. 329号. 319-344 (2001)
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[Publications] 島薗 進: "「宗教」と「Religion」"悠久. 87号. 51-62 (2001)
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[Publications] 島薗 進: "ポストモダンの新宗教-現代日本の精神状況の底流"東京堂出版. 270 (2001)