2001 Fiscal Year Annual Research Report
ソース・モニタリングを指標とした加齢による記憶衰退メカニズムの究明
Project/Area Number |
13610097
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
金城 光 大妻女子大学, 社会情報学部, 専任講師 (00327298)
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Keywords | 加齢 / 記憶 |
Research Abstract |
平成13年度は、ソースメモリのなかでも特に高齢者が苦手と考えられている記憶情報の一つ、場所記憶について実験を行った。第1実験では、従来の知見の通り、健常高齢者は大学生に比べて全体に記憶成績が悪く、特に、再認記憶に比べて、場所の記憶がかなり劣ることがわかった。第2実験では、教示を徹底し、,刺激内容を漢字から覚えやすいといわれている線画へ変化させ、実験環境へ慣れさせる工夫をした結果、高齢者の再認記憶6場所記憶とも大幅に改善し、再認記憶と場所記憶の差は成績の差は縮まったものの、場所記憶は再認記憶に比べ依然として有意に劣っていた。実験と併せて、既存の認知テスト(WMS-R, WAIS-R、MMSE)などを施行しており、これらのテストで測定される様々な認知機能と、再認記憶・場所記憶の成績との関係を現在分析中である。 一般的に、再認記憶とソースメモリのPerformanceが異なるのは、双方に関係する脳の腑活場所が異なるという説(Dual-Process Model)、あるいは腑活場所は同じだが、腑活レベルが異なるという説(Single-Process Model)がある。そこで、両記憶の基本的なメカニズムを知るため、f MRIを用いて脳機能の観点から両記憶を比較する、健常成人を対象とした実験を行った。全ての被験者の脳画像データをプールして分析した結果、両記憶の脳の腑活場所、および、腑活レベルが同じであったことから、Single-Process Modelが支持された。現在、被験者の記憶成績に応じた詳細なデータ分析を行っている。
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