2001 Fiscal Year Annual Research Report
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13610106
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| Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
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Principal Investigator |
柳沼 重弥 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 主任研究員 (90174490)
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| Keywords | マカクザル / 下部側頭回 / TE野 / TEO野 / 形態知覚 / 視覚性認知記憶 / 破壊実験 / 図形弁別 |
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| Research Abstract |
マカクザル下部側頭回は後方部のTEO野とより前方部のTE野とからなる。従来の破壊実験は、2次元形態知覚にはTEO野が、視覚性認知機能にはTE野がそれぞれより密接に関与することを示唆してきた。しかし最近の電気生理学的研究やPET研究は、TE野も形態知覚に、しかもTEO野に比べてより複雑な形態の知覚に、密接に関与することを示唆している。一方、TE野の破壊では視覚性認知記憶課題での障害は起こらないとする破壊実験知見や、TEO野の視覚性認知記憶への関与を示唆する解剖学的知見もでてきている。本研究の目的は、これら最近の知見を考慮し、TEO野とTE野の破壊効果を再吟味し、下部側頭葉内細分野の機能を明らかにすることである。
1.コンピュータ制御による自動的訓練装置をセットアップした。装置は市販のパソコン、タッチセンサー付きモニターなどにより自作した。刺激提示時間及び場所、試行間間隔、反応時間計測、正誤判断などの訓練スケジュールはウィンドウズ開発ツールでプログラミングした。
2.TE野破壊ではより複雑な図形対弁別で、TEO野破壊ではより単純な図形対弁別で、より重度の障害が生じることを示唆する知見を得た。この結果は今後の研究年度に被験体と図形対を増やして確認する必要がある。
3.従来の通念に反し、TEO野破壊で視覚性認知記憶課題で障害が生じることを明らかにした。
4.TE野破壊で視覚性認知記憶課題で障害が出ることを再確認した。最近の陰性結果は、破壊がTE野の背側部に限局し、腹側部を残していることにょると結論できる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 柳沼重弥: "マカクザル下部側頭葉後方部損傷による重度健忘症"第24回日本神経科学第44回日本神経化学合同大会プログラム・抄録集. 296 (2001)
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[Publications] 柳沼重弥: "マカクザルTEO野摘除による視覚性記憶障害"日本心理学会第65回大会発表論文集. 97 (2001)
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[Publications] Yaginuma, S.: "Dense amnesia in macaque monkeys after lesions of posterior inferotemporal lobe"Neuroscience Research. suppl.(in press). (2002)
