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2001 Fiscal Year Annual Research Report

絵本の主題分析にもとづく絵本心理学の構築III

Research Project

Project/Area Number 13610142
Research InstitutionNaruto University of Education

Principal Investigator

佐々木 宏子  鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (20122921)

Keywords絵本 / 発達心理学 / 生涯発達 / 経験の質 / 絵本データベース
Research Abstract

平成13年度の研究成果
本研究課題は、平成13年度で第III期に入った。基本的作業としては引き続き内外の新刊絵本の購入と、それらの絵本を一冊ずつ280の主題に基づき丹念に分析し、データベース化を行った。
本研究課題の基礎研究である「子どもの心を理解するための絵本データベース」は、すでに『絵本の心理学』(佐々木宏子/新曜社/2000)にCD-ROMとして添付し、広く公開している。
本年度は、新しいシステムの開発に基づき、本大学附属図書館よりインターネットにより、直接利用者のニーズに応えるための準備が開始され、再度「絵本データベース」の総点検を行った。このインターネットに基づくサービスは、平成14年4月より開始される予定である。
今回のデータ点検で発見されたことは、「絵本データベース」には、絵本の主人公の「年齢層」が分析・入力されているが、発達という観点から見直すとき大きな問題点を含んでいることが分かった。すなわち、現在のデータベースでは年齢層は「A赤ちゃん、B幼児、C小学校低学年、D小学校高学年、E中・高校生、F成人、G老人、H生涯、Zその他」に分類されている。しかし、丹念に絵本を分析してゆくと「赤ちゃん」「幼児」までは比較的分類可能であるが、昔話や民話はもとより発達を描いた優れた絵本の主人公の中には、これら現行の教育制度に基づく分類規準には到底当てはまらないものが多数あることが判明した。子どもの発達は、加齢に依るものとは異なった「ある経験の質」により引き起こされることを、これらの絵本は強く示唆している。ある種の絵本の主人公は、読みとりによっては児童にも、青年にも、`成人にも読みとれるように描かれている。
このことは、裏返せば人間の発達を考える視点には、「何歳もしくは何年生くらいでこれぐらいは..」とは異なった規準があり、そのことは生涯発達の概念に新しい知見をもたらすであろう。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 佐々木宏子: "絵本は父親をどのように描いているか"絵本学. No.3. 31-40 (2001)

  • [Publications] 佐々木宏子, 鳥越 信編: "初めて学ぶ日本の絵本史III(分担執筆)"ミネルヴァ書房(印刷中). (2002)

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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