2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13610142
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
佐々木 宏子 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (20122921)
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Keywords | 絵本 / 発達心理学 / 生涯発達 / 経験の質 / 絵本データベース |
Research Abstract |
平成14年度の研究成果 1.本研究課題の基礎研究である「子どもの心を理解するための絵本データベース」は、すでに13年度より附属図書館ホームページ(http://awaji.indigo.naruto-u.ac.jp/ehon/)より「鳴教大の研究成果」として広く公開しているが、14年度には、さらにデータ数を増やし更新を行った。 2.14年度は9月26日(木)から9月29日(日)まで韓国へ直接出かけ、「韓国出版美術協会」の画家・作家、編集者などへ研究成果である「絵本の心理学」の講演を行うとともに、話し合いや情報収集、あわせて本課題のテーマにそって韓国の絵本約40冊を収集・購入した。講演や話し合いの様子は、KOREA ILLUST.comで公表された。 3.「絵本データベース」には、絵本の主人公の「年齢層」が分析・入力されているが、発達という観点から見直すとき大きな問題点を含んでいることが分かった。すなわち、現在のデータベースーでは年齢層は「A赤ちゃん、B幼児、C小学校低学年、D小学校高学年、E中・高校生、F成人、G老人、H生涯、Zその他」に分類されている。昔話や民話はもとより動物による擬人化の手法を使って描いた人気のある絵本の主人公の中には、これら「年齢層」の分類規準には当てはまらないものが多数あることが判明した。子どもの発達や人間の豊かさは、加齢に依るものとは異なった「ある経験の質」により引き起こされることを、これらの絵本は強く示唆している。・「絵本の年齢不詳の主人公は何を意味するのか」(日本乳幼児教育学会第12回大会研究発表論文集、昭和女子大、2002,11,122-123)、・「絵本データベースから見えてきたこと」(こどもの図書館Vol.50,No.1,2003,1,2-5)などに、このことに関する第一報を発表した。人間の発達を考える視点として新しい理論を創出する必要があり、そのことは生涯発達の概念に新しい知見をもたらすであろう。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 佐々木 宏子: "幼児期と絵本-絵本で育つ子どものこころ-"初等教育資料. No.756. 1-10 (2002)
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[Publications] 佐々木 宏子: "絵本の中のキャラクター"日本児童文学. 3・4月号. 28-32 (2003)
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[Publications] 佐々木 宏子: "初めて学ぶ日本の絵本史III(鳥越 信編)(分担執筆)"ミネルヴァ書房. 412(281-298) (2002)