2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13610157
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Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
黒沢 幸子 目白大学, 人間社会学部, 助教授 (00327107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 俊夫 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80210128)
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Keywords | スクールカウンセリング / 評価 / ニーズ / システム / 生徒 / 仲間関係 / ピアサポート・プログラム / 被援助志向性 |
Research Abstract |
平成15年度は、CAN-SCS(S-version)を公立中学校・私立中学高等学校に継続して実施し、結果のフィードバックを行い、縦断的な生徒の心理的発達の知見を得るとともに、スクールカウンセリングの運用に活用した(その一部は、今年度発表された研究論文にまとめられている)。その際、各下位尺度の基準値を算出し、学校種別や性別で心理的発達の比較検討を行った。また、生徒の被援助志向性を捉えるため、約400名の中学生に調査を実施し、被援助志向性尺度(中学生版)を開発し、CAN-SCS(S)の新たな構成尺度として利用できるようにした。 昨年度はCAN-SCS(S)によって得られた学校ニーズに基づき、2校においてピアサポート・プログラムが導入されたが、本年度はより効果的なプログラムの開発を目的とした調査を行った。まずピアサポート・プログラムを組織的に導入実施した高知県の中学校8校の教員および管理職を対象にその効果評価を行い、成果と課題を明らかにした。さらに、私立高校3校へそれぞれピアサポート・プログラムの導入・実施を試み、アクション・リサーチを行った。 本年度は、各校においてスクールカウンセリング・システムが導入され3年度目以降の展開となり、その維持継続という視点から調査を実施した。全国20校の中学3年生に対して、スクールカウンセラー(SC)への利用可能性について、生徒個人要因とカウンセラー側の要因の双方について調査し、中学生のSCへの利用しやすさ(アクセシビリティ)の要因の検討を行った。 来年度は、学校や地域のニーズに基づいたスクールカウンセリングの新たなシステムの構築をテーマとし、新宿区教育委員会と大学学生・院生によるメンタルサポート・ボランティアのシステムや、新規開校の都立大江戸高校(チャレンジ・スクール)の包括的スクールカウンセリング・システムの構築を企画・推進していく。
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Research Products
(1 results)