2002 Fiscal Year Annual Research Report
ワーク・ファミリー・コンフリクト,企業内諸施策および組織文化をめぐる総合的研究
Project/Area Number |
13610170
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Research Institution | Division of Human Relations, School of Humanities, Komazawa Women's University |
Principal Investigator |
吉田 悟 駒沢女子大学, 人文学部・人間関係学科, 助教授 (70279701)
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Keywords | ワーク・ファミリー・コンフリクト / ワーク・ファミリーに関する企業内諸施策 / ワーク・ファミリーに関する組織文化 / キャリア発達 / 配偶者の仕事の影響 / 子供の発達への影響 |
Research Abstract |
成果報告書では、仕事生活と家族生活の調和・統合に関して、3つの側面を中心にして分析・検討した。第1は、組織心理学・組織行動論領域において論議されてきたワーク・ファミリー・コンフリクトについて検討した。1章ではそれに関する関連理論と先行研究から得られた知見の整理を行った。2章では、ワーク・ファミリー・コンフリクトの規定要因をめぐって、我々が行ったサーベイ調査の分析結果を報告した。 第2は、仕事生活と家族生活を調整するような制度(いわゆる、ファミリー・フレンドリー制度)を通して、仕事生活と家族生活の調和・統合を検討した。3章では、ファミリー・フレンドリー制度の導入と事業所内女性占有率および組織文化との関係を扱う理論、ファミリー・フレンドリー制度が組織および従業員・家族に与える影響について先行研究から得られた知見、を報告した。さらに4章では、ファミリー・フレンドリー制度の利用しやすさと組織文化との関係をめぐって、我々が行った調査の分析結果を報告した。 以上の2点は、就業者自身の仕事生活と家族生活の調和・統合をめぐる問題であるのに対して、第3は、両親の仕事が子どもに与える影響に関して検討した。5章では、それに関する関連理論と先行研究から得られた知見を報告した。6章では、両親の仕事が子どもに与える影響をめぐって、我々が行った調査の分析結果を報告した。 ちなみに報告書内で分析に供されたサーベイ調査の対象世帯は、東京都練馬・板橋区に在住し、平成14年度に長子が中学生であり、長子が両親と同居している3000世帯で、サンプリング時に中学生(長子)と両親がともに世帯内にいることを条件にサンプル抽出(多段無作為抽出,確率比例抽出)した。母親(妻)・父親(夫)・子供(中学生の長子)に、別々の調査票に回答して貰い、郵便で返送して貰った(調査票の送付も郵送)。3票とも回答した世帯は494で、有効回収率は16.8%であった。
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