2001 Fiscal Year Annual Research Report
脳障害肢体不自由児・者のネットワーク・コミュニティにおける社会的体験と自立意識
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13610184
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Research Institution | Kyushu Women's Junior College |
Principal Investigator |
米川 勉 九州女子短期大学, 初等教育科, 助教授 (20220759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米川 薫 西南女学院大学, 保健福祉学部, 助教授 (70279363)
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Keywords | 肢体不自由児・者 / ネットワーク・コミュニティ / 社会的体験 / 自立意識 / 社会的自立 / 情報発言 / 障害児・者 |
Research Abstract |
今年度はネットワーク・コミュニティの舞台となるWebサーバーを立ち上げ、コンテンツを準備し環境を整えた。Webサーバーとしては、OSにLinuxを搭載しているCobalt Qube3を採用した。事前に検討した結果、Webサイトを長期に運営するために必要な要素は、Webサイトの有用性、コンテンツの充実、参加者間のコミュニケーションの多さなどであると分析できた。そこでWebサイトのデザインを、機能的に一般公開するページと会員のみが参加できるページに分けた。前者の内容は、交流の広場、各種の情報提供、団体や個人の情報発信用ホームページ等とした。後者は登録制で、会員相互のやりとりが簡単な操作で出来るWebメールや、書類や記録の共通の保管庫等が利用できるものとした。ネット経験者の協力を得て試作版の操作性を評価し、結果をもとに参加者に配布する操作マニュアルを作成した。コンテンツに関しては、これまで我々が長年活動に関わってきた、障害をもつ成人グループのピュアネット(会員数:45)から全面的な協力を得た。ネットワーク作りの過去の活動記録、機関誌(創刊号から19号まで)、自主開催訓練キャンプなどに関する貴重な文書や記録画像の提供を受け、それをWebコンテンツに加工する作業を行った。ピュアネット専用ホームページを用意し、他のコンテンツと併せて全国への情報公開・発信を準備した。 我々の態度としては、これらの準備をする過程自体が、障害をもった青年の社会的経験と自立意識を高めるような、臨床的態度での働きかけと援助、また女性固有の問題への対処を含めた障害者の心理面でのケアになるように心掛けた。今後はネットワーク・コミュニティ(Webサイト)を舞台にした活動を観察して、ネットワーク時代の障害児・者への援助や、障害児・者の社会的自立のあり方を探る予定である。
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