2001 Fiscal Year Annual Research Report
災害時におけるインターネットを利用した情報支援活動についての調査研究
Project/Area Number |
13610224
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
干川 剛史 大妻女子大学, 人間関係学部, 助教授 (20243735)
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Keywords | 災害 / 情報 / 支援 / インターネット / 三宅島 / 噴火 / ホームページ / ボランティア |
Research Abstract |
平成13年度において、三宅島噴火災害の避難者(約1800世帯3800人)に対して支援活動を行う行政機関、被災者、専門家、災害ボランテイアが利用しているメーリングリストやホームページにアクセスして、それらの活動実態を把握した。 それによって明らかになったのは、以下のことである。まず、東京都と三宅村、また、内閣府や消防庁、気象庁等は、三宅島民向けに様々な情報をホームページで発信している。 その一方で、三宅島民有志が結成した「『島魂』三宅島ネット」は、被災者の視点からホームページを活用して情報発信をしている。また、火山学者などの専門家も三宅島の噴火活動に関するデータや三宅島内の様子をホームページを通じて発信している。 しかしながら、これらの情報が発信主体からホームページを通じて伝えられる情報は、インターネットを利用できない三宅島の避難者、特に高齢者には利用不可能である。そこで、多摩ニュータウン地区おいては、約300世帯700人の三宅島民に対して、ボランティア・グループ「三宅島と多摩をむすぶ会」が、避難者に役立つインターネット上の情報を情報紙「アカコッコ-三宅・多摩だより-」に印刷して集約し、配布し同時にホームページに掲載している。また、「三宅島災害・東京ボランティア支援センター」は、独自に収集した情報を生活情報誌「みやけの風」に集約しFAXとホームページを通じて三宅島民に伝えている。 このように、三宅島の避難者の支援に関わる諸主体は、それぞれ三宅島民に対してインターネットや紙メディア、FAXなどを活用して情報支援活動を展開している。 また、今後発生が予想される南海・東海地震でも、インターネットを活用した情報支援活動が展開される可能性があり、その予備調査として岐阜県中津川市の防災情報システムの現地調査と、神戸市で開催された「第6回震災対策技術展」でのシンポジウムの聴取を行った。
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Research Products
(1 results)