2003 Fiscal Year Annual Research Report
災害時におけるインターネットを利用した情報支援活動についての調査研究
Project/Area Number |
13610224
|
Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
干川 剛史 大妻女子大学, 人間関係学部, 助教授 (20243735)
|
Keywords | 災害 / インターネット / 情報支援活動 / デジタル・ネットワーキング / ボランティア / 三宅島 / 被災者支援 / NPO |
Research Abstract |
平成15年度において、平成13・14年度に引き続き、平成12年6月末に発生し同年9月上旬に住民全員が島外に分散避難した、「三宅島噴火災害」でのデジタル・ネットワーキングに関する実態調査を実施した。 そこで、まず、三宅島の避難者に対して支援活動を行う情報ボランティア、専門家、災害救援NPO、行政機関などが利用しているメーリングリストやホームページにアクセスして、それぞれの活動に関する情報を収集し、分析し、それらの活動の実態を把握した。 その一方で、三宅島の避難者が平成14年4月に結成した住民組織である「三宅島島民連絡会」と、それを支援する「火山地域の市民団体相互支援ネットワーク」(略称「火山市民ネット」)等の被災者支援組織を調査対象として参与観察を行った。 その結果、三宅島住民、三宅村、東京都、政府、支援者、専門家、情報ボランティアの間で避難生活中の生活支援と帰島後の復興という共通の目的をめぐって展開される、デジタル・ネットワーキングにおいて、住民と行政の間で、また、政府と東京都、三宅村との間で帰島の方法や時期についての考え方や利害の違いがあるために合意形成が行えず、そのため専門家や支援者、情報ボランティアが有効な支援策を提示・実践できないという問題点が明らかになった。 なお、これらの実態調査の記録と分析を行う際に、デジタル・ビデオ・カメラで撮影されたデジタル映像データをハードディスク内蔵DVDビデオデッキを用いて処理・加工・編集・保存した。
|
Research Products
(2 results)