2003 Fiscal Year Annual Research Report
市民セクター・NPOによる「公共的空間」の創造(市民的公共性の社会学的研究)
Project/Area Number |
13610228
|
Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
高田 昭彦 成蹊大学, 文学部, 教授 (50102174)
|
Keywords | NPO / 市民セクター / 公共的空間 / 公共性 / 市民活動 / 公益 / コミュニティ / 自然エネルギー |
Research Abstract |
「公共的空間」は、市民・NPOが中心になって創り出す人間の連帯と共同性を実現する社会的領域(「公的空間」)である。そこでは人々のための(人類のための)活動が行われる。それは現在では、持続可能な社会(コミュニティ)づくりとして現われる。と同時にこれを撹乱するような動き、すなわち自己の利益を優先させる「私的空間」の自己中心的拡大、本来「私的空間」と「公的空間」の間を調整し「私的空間」のエネルギーを「公的空間」に媒介するはずの行政(「媒介空間」)の「私的空間」化(自己利益の追求)、がある。今年度は、この「私的空間」化の動きとそれを矯正する活動を、具体的な事例・集会の中に見ていった。 開催順に挙げていこう。(1)「市民風力発電所」説明会、(2)「公益」とは何か・市民シンポジウム、(3)松下電器とグリーンピースの協働によるノンフロン冷蔵庫の発表会、(4)文明としてのエネルギーシフト(REPP連続講座)、(5)第10回全国オンブズマン大会(仙台)、(6)NPOセクターと戦略的アカウンタビリティの構築・シンポジウム、(7)日本環境会議大会と全国市民共同発電所全国フォーラム、(8)国際環境自治体協議会による世界の自治体の温暖化防止活動紹介、(9)第26回全国町並みゼミ、(10)ドイツ・エコステーション報告、(11)環境行政改革フォーラム総会(観客民主主義から主体的市民へ)、(12)第21回ナショナルトラスト全国大会、(13)環境政策の施策と課題・シンポジウム、(14)NPOと企業の協働フォーラム、(15)太陽光発電設立者ネットワーク説明会、(16)ドイツに学ぶ環境立国の条件、(17)オーフス条約連続勉強会、(18)エネルギーシフトから見た地域の未来像、(19)けやきコミュニティ・エコマネー研究会、(20)自然エネルギー国際シンポジウム・持続可能なエネルギー社会へ向けて、(21)NPO・行政・大学の連携によるまちづくり。これらを「公共的空間」創造の活動として集約するのが、現在の課題である。
|
Research Products
(1 results)