2001 Fiscal Year Annual Research Report
学士課程における初年次教育マネジメントの有効性に関する調査研究
Project/Area Number |
13610292
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
池田 輝政 名古屋大学, 高等教育研究センター, 教授 (90117060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井出 弘人 名古屋大学, 高等教育研究センター, 助手 (70324374)
中井 俊樹 名古屋大学, 高等教育研究センター, 講師 (30303598)
戸田山 和久 名古屋大学, 情報文化学部, 助教授 (90217513)
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Keywords | 大学初年次教育 / 初年次教育マネジメント / オーストラリアの大学初年次教育 / 米国の大学初年次教育 |
Research Abstract |
本研究は2年計画で進めている。初年度に当たる平成13年度は、オーストラリアと米国の大学において初年次教育マネジメントの動向を概観した。また、上記の両国の特定の大学において組織的に取り組まれている初年次教育マネジメントのケースを調べ、有効に機能するメカニズムや条件を具体的に明らかにした。なお、アジアのケースも対象に加え、韓国の調査を行った。 米国については文献・資料調査を通した調査を行い、オーストラリアについては現地の大学訪問調査を行った。その結果を以下に列挙して示す。 1.オーストラリアでは、メルボルン大学の高等教育研究センターと導入教育プログラム部、ラトルーブ大学教育開発部、シドニー大学の教授学習研究所と学生サービス部を訪問した。 2.オーストラリアの大学では、初年次教育マネジメントの課題は、従来の入学時のオリエンテーションの充実に加えて、初年次生が最初に出会う授業の内容と経験の充実を視野に入れたマネジメントの考え方が重視されていた。また、学生の多様性に対する対応も初年次マネジメントの基本にあり、ラーニングティップスなど学生向けの多様な学習ガイドの充実が図られていた。 3.アメリカの多くの大学では、新入生を大学教育にスムーズに適応させることが、卒業率の向上にとって効果的かつ効率的であるという認識が共有されており、授業の一環として初年次セミナーが導入されている。また、そのための研修や教師へのインセンティブなどの組織的サポートが充実している。 4.成果の発表は以下の通りである。 ・池田輝政「1年次教育の設計」第33回学生生活研究セミナー発表、民主教育協会中国・四国支部開催、2001年8月28日 ・中井俊樹「名古屋大学の初年次教育の取り組みと課題-米国との比較」平成13年学生生活研究セミナー発表、民主教育協会東海北陸支部開催、2001年8月20日。 ・池田輝政「初年次教育-オーストラリア調査と名古屋大学の実践事例」長崎純心女子大学教養教育研究会発表、平成14年3月8日
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