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2004 Fiscal Year Annual Research Report

戦前の児童向け綴方雑誌に関する教育史的研究

Research Project

Project/Area Number 13610313
Research InstitutionBUNKYO UNIVERSITY

Principal Investigator

太郎良 信  文教大学, 教育学部, 教授 (20236772)

Keywords千葉春雄 / 『綴り方倶楽部』 / 『創作鑑賞 児童文選』 / 帝国普通教育奨励学会 / 『鑑賞学習 児童綴方』 / 児童綴方教育奨励会 / 綴方学習雑誌 / 『新生綴方』
Research Abstract

前年度に引き続き、綴方雑誌の蒐集と分析の作業をおこなった。そのなかで、従来の研究においてまったく顧みられることのなかった、いくつかの雑誌の存在を確認することができた。それらの雑誌のうち、千葉春雄主宰『綴り方倶楽部』(東宛書房)については、現存が確認された号について、記事のみならず、掲載された児童作品のすべてについて題名・学校名・学年・指導者名についてデータ・ベース化をおこなった。
また、『創作鑑賞 児童文選』(帝国普通教育奨励学会)とその後継誌についての研究をすすめた。1927年頃に創刊されたとみられる『創作鑑賞 児童文選』は、綴方の批評添削を目的とする会の会誌であり、会員の文集の性格を有していた。その後、『鑑賞学習 児童綴方』(児童綴方教育奨励会)への改題を機に読物が加わるが、批評添削の会の会誌としての性格は保持していた。両誌は東京府の都市部(1932年10月以降の東京市域)の教育に関心の高い家庭や教員に基盤をもっていた。1932年には、会員制をやめて、市販雑誌『新生綴方』(児童綴方教育奨励会)として再発足をしたが、おおよそ1年後には、類似誌に統合する形で終刊している。『創作鑑賞 児童文選』や『鑑賞学習 児童綴方』のような綴方学習雑誌が短期間ながら存在した背景には、都市部に於ける進学競争の激化のもとで、国語科綴り方の成績向上に対する保護者の期待があったものとみられる。
従来、1920年から1930年代における綴方学習雑誌の動向は、大正自由教育ないしは生活綴方教育の動向とのかかわりでとらえられることが多かったが、『創作鑑賞 児童綴方』とその後継誌の存在は、前述のような動向とは別の背景をもったものもあったということを示すものであり、同時代の多様な動向を示すものである。

  • Research Products

    (1 results)

All 2004

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 『児童文選』とその後継誌についての研究2004

    • Author(s)
      太郎良 信
    • Journal Title

      文教大学教育学部紀要 第38集

      Pages: 61-73

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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