2002 Fiscal Year Annual Research Report
フランスにおける就学前教育と小学校教育の連続に関する研究
Project/Area Number |
13610333
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Research Institution | Kyushu University of Nursing and Social Welfare |
Principal Investigator |
赤星 まゆみ 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 教授 (50150975)
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Keywords | フランスの教育 / 幼小連携 / 学習の連続性 / 学習の構造化 / 学習期システム / 幼児教育 / 初等教育(就学前教育と小学校教育) / 学校制度 |
Research Abstract |
本年度の研究計画は、主として1980年代以降の動向、とくに1989年の新教育基本法の制定に伴う初等教育における一貫した学習期制の導入に至るまでの経緯を検討し、その制度的・内容的検討をすること、及び2002年2月に発表され、同年9月から実施に移された新学習指導要領の検討をすることであった。資料収集とその整理、及び基本資料や文献の読み込みと翻訳という作業が中心であった。具体的には次の通りである。 1.前年度の作業をもとに学会発表等を行い、学習期制による一貫した教育システムの成立と現在の改革動向に至る流れを整理した。1960年代以降のフランスの小学校及び保育学校の教育改革の全体像の把握ができた。この論文化についてはなお進行中であり、次年度投稿の予定である。主な発表は次の通りである。「フランスにおける初等教育の一貫システム保育学校と小学校の接続をめぐる問題」(日本保育学会第55回大会・準備委員会企画シンポジウムII)、「フランスの初等学校における教育的連続性について保育学校と小学校の接続を中心に」(日仏教育学会2002年度研究大会)。 2.新学習指導要領及び関連文書の訳出作業を行った。これは次年度の成果報告書に収録する予定である。 3.フランスでのフィールドワークとして、小学校、保育学校の訪問により、学習期の連続性を保障するための実際の取り組みを観察し、資料を収集した。これらの実践例、及び文献資料から取りあげた実践例の紹介と分析を次年度の成果報告書に収録する予定である。これらの取り組みはまだ一般的なものではなく、国立教育研究所(INRP-CRESAS)を中心に教員と研究者の協力・連携のもとに展開されているケースが多い。学習期制の実施に伴う可能性や課題・困難の検討を次年度においてさらに深めるつもりである。
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Research Products
(1 results)