2002 Fiscal Year Annual Research Report
考古出土物と祭祀儀礼・芸能よりみる中国基層文化の研究
Project/Area Number |
13610366
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
稲畑 耕一郎 早稲田大学, 文学部, 教授 (30063803)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 明子 早稲田大学, 人間科学部, 講師 (50298197)
森 由利亜 早稲田大学, 文学部, 助教授 (30247259)
和田 修 早稲田大学, 文学部, 助教授 (20240541)
|
Keywords | 中国 / 貴州省 |
Research Abstract |
7月、中国四川省で行われた国際儺戯学会において、本研究の端緒となった前研究課題の活動ならびに貴州省安順地区の「唱書調」について報告し、中国のほか台湾・香港・マカオ・英国・米国の研究者と研究交流を行った。 8月、メンバーのうち稲畑・森・稲葉が訪中し、海外共同研究者のタク修明教授・陳玉平助教授(以上貴州民族学院)・冉文玉研究員(貴州省道真県宗教事務局)とともに十日間に渡り貴州省道真県各地の調査を行った。法師所在地に赴いての聞取り調査は以下の地点である。/玉渓鎮沙[土+貝]村:朱明貢・冉根進/玉渓鎮上[土+貝]郷民順村:冉根陽/隆興鎮 張国政・張幇虎・張幇年・張幇憲・張国木ら/玉渓鎮巴漁村:張樹祥/三橋鎮夏家溝鎮/また、県城にて陳均(玉渓鎮構樹村茶園組)法師の実演並びに聞取り調査を行った。 更に、道真県城にて現地研究者の冉根来・姚佳慶・鄒貴志と、貴州民族学院では貴州省社会科学院哲学・民族文化研究所幅所長王路平教授、貴州民族学院民族研究所所長石開忠教授と研究交流を行った。 本年の調査は貴州省道真県宗教事務局のご協力により研究上の焦点となりうる代表的な地区を網羅的に選定してもらったもので、これにより道真地区の多様な儀式・儀礼形態ならびに宗教的職能者の社会的位置付けについて基礎となる資料を得ることができた。現在これにより得た着眼点から各メンバーがそれぞれの主題を深めるべく分析を続けている。また、民間宗教研究の立場から各地法師所蔵の大量の文書をデジタルデータで収集する活動、口訣ならびに吟唱形態を音声データにより収集する活動を継続する。
|