2002 Fiscal Year Annual Research Report
ポスト社会主義圏における民族・地域社会の構造変動に関する人類学的研究-民族誌記述と社会モデル構築のための方法論的・比較論的考察-
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13610372
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Research Institution | NATIONAL MUSEUM OF ETHNOLOGY) |
Principal Investigator |
佐々木 史郎 国立民族学博物館, 民族学研究開発センター, 助教授 (70178648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
帯谷 知可 国立民族学博物館, 地域研究企画交流センター, 助教授 (30233612)
新免 光比呂 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 助教授 (60260056)
岸上 伸啓 国立民族学博物館, 先端民族学研究部, 助教授 (60214772)
高倉 浩樹 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (00305400)
吉田 睦 千葉大学, 文学部, 助教授 (00312926)
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Keywords | 社会主義 / ポスト社会主義 / 構造変動 / 生活世界 / シベリア・極東ロシア / 東ヨーロッパ / 中央アジア / モンゴル |
Research Abstract |
本年度は国際ワークショップを1回、小規模な研究会を1回行い、海外調査に1名を派遣した。国際ワークショップは平成14年11月22日と23日にわたって実施し、テーマは中央アジア・東欧諸国におけるポスト社会主義状況とした。報告には国内の少数民族や少数者の動向、民衆音楽の動向、宗教活動の動向をテーマとするものがあった。そこには文化人類学者だけでなく、歴史学者、政治学者、宗教学者も集まり、活発な討論が行われた。なお、このワークショップの成果は国立民族学博物館のホームページ上で公開されている(http://www.minpaku.ac.jp/research/scientific_research/sasaki_shiro/200211/)。研究会は平成15年2月15日に実施した。そこではこの2年間の研究活動の総括と今後のポスト社会主義研究の展開についての討論が行われた。海外調査は研究分担者1名がルーマニアとフランス赴き、ルーマニアにおけるポスト社会主義状況での宗教活動の現実と、ヨーロッパにおけるポスト社会主義研究の動向を調査した。 この2年間の研究活動によってロシア、中央アジア、そして東欧と、ソ連的な社会主義体制とその崩壊を経験した地域を網羅的に概観することができ、そこから、今後の研究に発展していく点も浮かび上がってきた。その中で特筆すべき点は、このような地域の生活世界を調査するに際しての共通の調査項目、着目点、問題意識を見いだしたことであった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 佐々木史郎: "東アジア・北太平洋地域の狩猟採集文化研究の新しい視野を求めて"国立民族学博物館調査報告. 33号. 5-20 (2002)
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[Publications] Sasaki, Shiro: "Hunting activities and forest management of the Udeghe people in Krasnyi Yar in Russian Far East"Russia Country Report 2001. 83-103 (2002)
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[Publications] 帯谷知可: "中央アジアの20世紀"季刊民族学. 96号. 80-92 (2001)
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[Publications] 高倉浩樹: "自立と民族宗教の希求-サハ共和国における民族主義と文化復興運動"JCAS Occasional Paper. 14号. 3-13 (2002)
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[Publications] Takakura, Hiroki: "The Formation of Even's national autonomy in the Sakha Republic"東北アジア研究. 6号. 27-50 (2002)
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[Publications] 渡邊日々: "移行期社会の解釈から諸概念の再構成へ:ユーラシア社会人類学研究の観察"ロシア史研究. 70号. 41-61 (2002)
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[Publications] 岸上伸啓, 秋道智彌編: "紛争の海:水産資源管理の人類学"人文書院. 1-325 (2001)