2002 Fiscal Year Annual Research Report
清末民初における地方エリートの地域発展戦略の史的研究
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13610416
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| Research Institution | Tokyo Gakugei University |
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Principal Investigator |
田中 比呂志 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (90269572)
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| Keywords | 地域(方)エリート / 地方自治 / 立憲制 / 張謇 / 南通 |
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| Research Abstract |
本年度は、第一に、昨年度に引き続き収集した新聞史料、公報類および張賽の著作等の史料の読解に努めた。新聞史料は『申報』や張謇の主たる活動地域で発行された『通海新報』を中心とし、また公報類は『江蘇省公報』を中心としてて読解を進めた。これらから立憲制の展開過程における地方自治の位置づけ、地方エリートらの活動の位置づけについて検討した。そして、上記の作業に関連して学会での研究報告(信大史学会にて)を行い、かつ『民国初期における地方自治の再編と地域社会』(『歴史学研究』772号、2003年2月)を執筆し発表した。また、張謇の著作は彼の日本訪問時期のものを集中的に読解し、関係する事柄を詳細に検討した。
第二に、昨年に引き続き南通図書館および上海図書館にて史料収集を行った。南通図書館では昨年度同様に『通海新報』の1920〜23年にかけてを閲覧し、必要部分をデジタルカメラにて撮影する方法で収集した。また、同館所蔵の蘇社関係の文献を閲覧し、やはり同様の方法で収集した。この史料は他の図書館に所蔵されていないもので、研究遂行上、大変に貴重なものである。上海図書館では、江南地区の地方エリートに関連する史料を収集した。これにより、江南全域の地方エリートらの活動状況に対する十分な目配りが可能となった。
第三に、張謇らに関係の深い『時報』を閲読し、20世紀初頭の江南地方エリートの立憲制・地方自治への参加や活動に関する記事を収集した。詳細な分析は次年度に行う予定である。
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