英領コモンウェルスの成立に至る大英帝国の再編に関する研究

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13610442
• Research Institution: University of Tsukuba
• Principal Investigator: 木村 和男 筑波大学, 歴史・人類学系, 教授 (10004079)
• Keywords: 大英帝國 / イギリス帝國 / コモンウェルス / ドミニオン

Research Abstract

今年度においては主に文献資料の収集に努め、(1)当該テーマに関する海外の大型史料叢書、(2)同じくイギリス議会史料マイクロフィルム、(3)国内の諸図書館に散在する基本文献、の収集、整理にあたった。マイクロフィルムについては必要部分を学生アルバイトの手でハードコピーし、可能な場合はイメージスキャナでCDに保存して利用の便を図った。これらの文献資料は、来年度に購入予定のものも含め、当該テーマに関し、国内で一カ所にまとめられたものとしては、最大級のものである。
英領コモンウェルス成立への歴史的起源は、これまでの研究史で考えられてきたような1830年代のダラム報告書でも、1840年代以降の自由放任論でもなく、1887年の第一回植民地会議からの帝国統合論争に求めることが合理的であるとの作業仮説が、これまで収集してきた文献資料から裏付けられつつある。来年度は残された文献収集作業を一通り完成させると同時に、その具体的な分析作業に入る予定である。