2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13610446
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
早坂 眞理 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (80164929)
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Keywords | クリミア / ガスプリンスキイ / リトアニア大公国 / カライム人 / 汎トルコ主義 / バフチサライ / モンゴル帝国 / タタール |
Research Abstract |
ウクライナ共和国クリミア自治共和国のバフチサライ国立歴史民俗学博物館館長であるセルヴェル・エブベキーロフ氏を招聘し、研究交流を実施した。金帳汗国の崩壊とその後裔であるクリミア・タタールの歴史的文化的遺産は、アジア対ヨーロッパという古典的な対比にとどまらず、本研究課題が対象とする往時のリトアニア大公国にその歴史的遺産が継承され、今日に至るこの地域の多民族社会の特徴を形成することになった。同氏の来日の世話は早坂が担当し、各研究機関で以下のテーマで報告および講演をしてもらった。 1、10月30日(東京工業大学)「ガスプリンスキイ、民族文化復興運動のパイオニア」 2、11月1日(大阪市立大学文化交流センター)、JSSEES(日本スラヴ東欧学会)第17回国際シシポジウム、講演「クリミア、東西文明の交叉点」 3、11月5日(京都大学文学部)「多民族社会、クリミア」 4、11月8日(東京大学東洋文化研究所)「クリミア汗国、ロシアとオスマン帝国の狭間」 大阪市立大学での同氏の講演原稿は、早坂が校閲を済ませた。本年春、日本スラヴ東欧学会(JSSEES)第23号に掲載予定である。 同氏との意見交換を踏まえて、往時のリトアニア大公国が金帳汗国の瓦解の結果成立したクリミア汗国との交流により多民族社会が形成された経緯、および現代に至るまでアジア的要素と西欧的要素とが共生する地理的空間であったことを確認した。
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Research Products
(1 results)